2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development and Validation of a Teaching Method for Writing Using Lexical Profiling Tools
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26770187
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
寺嶋 弘道 立命館アジア太平洋大学, 言語教育センター, 准教授 (90454967)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 作文 / 辞書 / コーパス / レキシカルプロファイリングツール |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究では、コロケーションテストで辞書とレキシカルプロファイリングツールを用いた場合(以下:DIC-LP法)の有効性と問題点を考察してきた。 平成28年度は、まず前年度の実験で得たデータを分析し、DIC-LP法が日本語学習者の推敲に与える影響、推敲におけるDIC-LP法の有効性と問題、DIC-LP法による推敲の指導方法を考察した。また、新たに15名の日本語学習者の協力を得て、2つの実験を行った。1つ目は、レキシカルプロフィリングツールで表示される情報が日本語学習者に難しいと考えられていることを踏まえ、レキシカルプロファイリングツール上でも使用可能なポップアップ辞書を用いた「修正版DIC-LP法」の効果検証を目的とした追加実験である。平成26年度のコロケーションテストの実験と比較した結果、修正版DIC-LP法の得点のほうが有意に高いことが認められ、より効果的な言語資源の組み合わせを確認することができた。2つ目は、上述の修正版DIC-LP法を用いて作文を書く実験であった。修正版DIC-LP法を用いることで正確なコロケーションの産出が認められた一方で、使用してもツールの機能を十分に生かせないケースや使用回数が少ないケースが見られ、作文指導として修正版DIC-LP法の練習を組み込む必要性が感じられた。本研究は作文作成時あるいは作文記述後の推敲において使用する辞書とレキシカルプロファイリングツールの組み合わせ、それらを用いた作文指導を考えるうえで重要な成果となった。現在、上述の成果を査読付き論文に投稿中である。
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