2014 Fiscal Year Research-status Report
乳幼児音声の音響的分析と早期外国語教育の可能性の検討
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26770194
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山下 友子 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (10726334)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 乳幼児音声 / 音響的特徴 / 早期外国語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、日本語圏、中国語圏および日英バイリンガル環境における乳幼児と養育者との日常生活における音声と、養育者の発する音声の収録を主に行った。録音場所は、乳幼児が生活する一般の家庭であり、乳幼児に発話させるための特別な手順は取らず、日常の自然な発話を収録した。録音には、家庭用携帯録音機を利用し、1ヶ月に約2時間ほどの録音を行った。 日本語圏の乳幼児に関しては、月齢2ヶ月から3歳までの数名の乳幼児の音声を録音した。九州および関東地方に在住の乳幼児のいる家庭に録音を依頼した。中国語圏の乳幼児の音声に関しては、中国語圏から留学している大学院生と協力して録音を行った。10月~12月に数回、中国(大連、内モンゴルなど)に赴き、各家庭を訪問して録音を行った。中国語(北京方言)を第一言語とする家庭において月齢15ヶ月から24ヶ月の乳幼児(約20名)の音声を録音した。また、日英バイリンガルの環境における乳幼児(日本在住)の音声をも録音した。 対象になる音声データを、オーディオ・ソフトを使い、音声の切り出し作業を研究者や大学院生が行った。音声の切り出し基準として、発話前後の無音区間を定め、雑音と重なった場合、雑音によって分離された場合、笑い声、泣き声、叫び声、金切り声、唸り声などは分析対象から除外してそれぞれのファイルから音声を切り出した。日本語圏、中国語圏の乳幼児においては、数百ファイルの音声を切り出すことができ、来年度から実施する予定である乳幼児音声の音響分析や知覚実験にて用いる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の計画では、乳幼児音声の収録を主にしていたが、日本語圏、中国語圏および日英バイリンガル環境における乳幼児と養育者との日常生活における音声と、養育者の発する音声の収録を行うことができ、音声データを切り出す作業まで行うことができた。しかし、英語圏の乳幼児の録音は、養育者の都合により録音できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度以降も引き続き、日本語圏、英語圏、中国語圏において養育者および乳幼児の音声の録音は行っていく予定である。 平成26年度で収録された乳幼児の音声を、音響的に分析する。乳幼児の音声を、聴覚系末梢の働きを近似すると考えられる臨界帯域フィルター群に通し、出力パワーの変化に対して因子分析を行い、音響的特徴に基づいて音声を分析することができる。 養育者と文章を用いて会話することができるようになる3歳以上の乳幼児の音声や、養育者の音声に対しては、音声の時間構造の重要な要素であるポーズの時間長、母音長などにも着目する予定である。 さらに、幼児英語教育の可能性を検討するため、幼児英語教育専門の教員と話し合いを行い、英語の絵本の読み聞かせ、チャンツやリズムを用いた指導法に関しての調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2014年度に、オーストラリアの英語を母語とする乳幼児の音声をも録音して分析する予定であったが、保育所や、各家庭の養育者の都合により、録音を行うことができなかった。 計画を変更し日本語圏と中国語圏の乳幼児の音声の分析のみを行うこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
日本語圏、中国語圏、英語圏の各家庭における養育者および乳幼児の音声録音を次年度も続けて行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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