2014 Fiscal Year Research-status Report
What linguistic factors relatively contribute to the perceived comprehensibility?
Project/Area Number |
26770202
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
斉藤 一弥 早稲田大学, 商学学術院, 講師 (80644963)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 第二言語教授法 / 第二言語習得理論 / 英語教授法 |
Outline of Annual Research Achievements |
将来、国際社会で活躍する優秀な日本人のビジネスリーダー、研究者をより多く育成する上で最も重要な問題の一つが、業務を英語で遂行出来る「高度な運用能力」の習得である。現在英語は世界共通言語として広く使われ、実際世界の英語使用者の三分の二は英語ネイティブではない学習者である。したがって、ネイティブスピーカーだけでなく、ノンネィティブスピーカーとも、スムーズな英語コミュニケーションを達成する事は非常に大切である。
本研究において、18歳以降に英語圏(カナダ)に渡航し、日常的に英語で仕事をしている日本人(上級者)や、海外滞在経験が全く無く、日本国内での教室学習のみで英語を習得した国内在住日本人(初・中級者)など、様々な学習背景とスピーキング能力を持つ200人以上の英語学習者を対象に様々な英語スピーキングテストを行った。そのテストデータを、音声、語彙、文法、ネィティブ・ノンネィティブスピーカーによる聞き取りという多角的観点から分析し、その結果、日本人英語学習者が「聞き取りやすい英語発話能力」を習得するために、どの発音・語彙・文法要素を優先的に勉強していくべきか具体的な指標を示す事を目指した。
その研究結果は合計11本の論文としてまとめられ、第二言語習得学において最もインパクトファクターの高い国際学術誌において受理された(Applied Psycholinguistics2本;Applied Linguistics1本;Bilingualism: Language and Cognition2本;Language Learning1本;Modern Language Journal1本;Studies in Second Language Acquistion2本;TESOL Quarterly2本)。今後10本以上の論文を作成予定であり、より一層同研究の学術的波及効果を高めていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した最終達成目標は、研究分析結果を論文としてまとめ、インパクトファクターが比較的高い国際学術誌に発表することであった。2014年以内に研究者が専任教員として所属する早稲田大学にて、また客員教授として所属するカナダ・コンコーディア大学にて、様々な英語スピーキング能力を持つ日本人英語学習者のデータを収集した。その後データ分析を早稲田・コンコーディア大学にて行いつつ、同時に共著・単著論文を20本作成し、11本を査読付き国際学術誌にて受理され2015年、2016年内での出版が決まった。 論文が出版される学術誌: Applied Linguistics (Oxford University)Applied Psycholinguistics (Cambridge University)Bilingualism: Language and Cognition (Cambridge University)Language Learning (Wiley-Backwell) Modern Language Journal (Wiley-Blackwell)Studies in Second Language Acquistion (Cambridge University) TESOL Quarterly (Wiley-Backwell) これらの学術誌は全てインパクトファクターが1を超えており、心理言語学、第二言語習得学の領域では最も権威が高いものとされている。また共著者も同学術界において著名な研究者が多く、したがって同研究プロジェクトの業界における学術的波及効果は大変高いことが期待される。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在5本の論文が査読中であり、また同時に2015年度以内に10本の論文を作成し、インパクトファクターの高い学術誌(Bilingualism: Language and Cognition, Studies in Second Language Acquisition)へと投稿する予定である。さらに本研究は研究者の専門研究領域である音声学に重視していたものであったが、今後の研究の発展を踏まえて、より語彙学・文法学へとその重点を移行しつつある。そこでより最新の語彙・文法分析を行うため、予備調査を2015年度以内に実行する予定である。これらの研究結果も全て論文として研究実施期間内にまとめ、比較的萌芽的研究を受け入れる国際学術誌(Language Learning)へと提出予定である。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額は3932円のみであり、2015年度に充当されている研究費(直接経費10万円;間接経費3万円)と共に全て、次回のプロジェクト準備としてデータ収集・分析を行うために使用する。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
直接経費・間接経費は全て次回プロジェクト準備としてデータ収集・分析を行うために、アシスタント謝金として使用する。
|