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2014 Fiscal Year Research-status Report

中世盛期スコットランドにおけるカーチュラリ研究

Research Project

Project/Area Number 26770263
Research InstitutionOtemae University

Principal Investigator

西岡 健司  大手前大学, 総合文化学部, 准教授 (70580439)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywordsスコットランド / 中世史 / 史料 / カーチュラリ / 証書
Outline of Annual Research Achievements

本研究の主たる目的は、中世盛期のスコットランドにおいて作成されたカーチュラリ(証書の複写集)の詳細な調査・分析をおこない、複写された内容の史料的価値を明確にすると同時に、「記憶から記録へ」の移行期にあたる当時の西欧世界におけるスコットランドの文書文化の特色を明らかにすることである。
研究対象となるカーチュラリの写本は、おもにスコットランドの国立図書館ないし文書館に収蔵されており、現地での調査が研究の中心となる。当初の計画では、4年間の研究期間中、毎年夏期に渡英して写本の調査をおこなう予定であったが、交付された予算が申請額の6割に削減されたため、初年度は渡英を断念し、写本調査の事前準備に専念することとした。
スコットランドのカーチュラリは、おもに19世紀にバナタイン・クラブやメイトランド・クラブといった歴史考古協会などによって出版されているが、編纂の際にカーチュラリの本来の構成を勝手に変更したり、ときには複写されている証書の文言を現存する一葉のオリジナル証書のものと置き換えたりするなど、問題点が少なくない。これらの刊行本からは、写本そのものの状態を正確に復元できない点も多いが、一定程度の予測は可能である。初年度は、翌年度以降の現地での調査を可能な限り効率的に実行するために、調査項目を具体的に抽出して整理する作業を重点的におこなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

「研究実績の概要」において記したとおり、予算の都合上、初年度の渡英を断念した結果、当初予定していたスコットランドにおける写本の調査の開始が遅れている。一方で、日本でおこなえる事前調査に丹念に取り組むことで、2年目以降の現地調査をよりスムーズに進められるように準備をしている。

Strategy for Future Research Activity

2年目からは、毎年夏期にスコットランドの国立図書館および文書館に所蔵されているカーチュラリの写本の本格的な調査をおこなう。渡英中に、オリジナルの写本を古文書学的に詳細に調査し、作成当時のカーチュラリの状態を正確に把握する。その上で、各カーチュラリの必要箇所を写真撮影し、帰国後にデジタル画像を用いて、カーチュラリの構成やテクストについて綿密に分析する。原本の証書との照合もおこないながら、カーチュラリの複写の性質を把握し、複写された情報の史料的価値を見定める一方で、スコットランドの文書文化の特色についての検討を進めていく予定である。

Causes of Carryover

初年度の渡英調査を実施しなかったため、旅費の分を余らせてある。

Expenditure Plan for Carryover Budget

未使用分は、2年目以降の現地調査に必要な予算不足を補うために用意したものであり、3分割して2~4年目の渡英のための旅費にあてる計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 中世盛期スコットランドの聖人伝における歴史認識2014

    • Author(s)
      西岡健司
    • Organizer
      第82回西洋史読書会大会
    • Place of Presentation
      京都大学
    • Year and Date
      2014-11-03

URL: 

Published: 2016-06-01  

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