2015 Fiscal Year Research-status Report
産業地域における産学官連携の進化過程分析-「関連的多様性」に着目して
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26770287
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Research Institution | Shimonoseki City University |
Principal Investigator |
外枦保 大介 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (70581669)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 産学官連携 / 関連的多様性 / 地域イノベーションシステム / 産業地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
今日、先進諸国では、産業地域の産学官連携を進めることによって、イノベーション創出を図ることが目指されている。本研究の目的は、進化経済地理学の「関連的多様性」概念に着目して分析をすることにより、産業地域の進化過程モデルを構築することである。平成27年度は、進化経済地理学の概念や理論的検討・課題に関する検討を行う理論研究と、(2)産学官連携によるイノベーション創出を促進・抑制させた要因を分析する調査及びその成果報告を実施した。 (1)に関しては、進化経済地理学の概念や実証研究の手法に関する検討など理論的研究を進めた。この成果の一部として、平成27年5月に開催された第62回経済地理学会大会の共通論題シンポジウムコメンテーターで、進化経済地理学の主要概念であるレジリエンスを用いたコメントを行った。また、平成28年3月に開催された日本地理学会春季学術大会では、立地調整論と進化経済地理学とを関連付けして研究枠組を構築した実証研究について成果を報告した。 (2)に関しては、北九州地域の産学官連携に関する実証研究を実施して、平成27年8月にイギリス・オックスフォード大で開催されたFourth Global Conference on Economic Geographyに出席し学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、(1)進化経済地理学の概念や理論的検討・課題に関する検討を行う理論研究と、(2)産学官連携によるイノベーション創出を促進・抑制させた要因を分析する調査及びその成果報告を実施した。 並行して実施している他の研究と有機的に関連させながら、次年度も継続的に学会発表や論文執筆を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、研究成果の発表及び海外でのフィールドワーク調査を精力的に行っていきたい。研究の進展においては、国内外の研究者との情報収集が必要であるとともに、平成27年度までの研究成果を発表するため、国内外の学会に積極的に参加したいと考えている。
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Causes of Carryover |
平成27年度は、海外出張及び文献購入費で大半を使用したが、残額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、文献研究をさらに進展させるため文献購入費を執行していきたい。また、国内外の研究者との情報収集が必要であるとともに、平成27年度までの研究成果を発表するため、国内外の学会に積極的に参加したいと考えている。そのための学会出張旅費も執行する。
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Research Products
(2 results)