2015 Fiscal Year Annual Research Report
オルタナティブ・ジャスティス研究の手法によるケニア農耕民社会の民族誌的研究
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26770292
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石田 慎一郎 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (10506306)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オルタナティブ・ジャスティス / ケニア / 民族誌 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 博物館教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者(石田慎一郎)は、連携研究者(松園万亀雄・国立民族学博物館名誉教授)とともに、ケニア・イゲンベ県における調査研究(フィールドワーク)ならびに研究協力者(ケニア国立博物館主任研究員のジュグナ・ギチェレほか)との研究打ち合わせをおこった。イゲンベ県では農村における紛争管理の実態について聞き取り調査を実施した。とくに調査実施地域における殺人賠償の支払をめぐる当事者集団(クラン)間及び集団内での交渉プロセスについて参与観察をおこない、これまでに観察した別の3件と比較する資料を得た。研究成果を取りまとめた英文論文を、平成28年度中に開示する予定である。また、2年間の研究の成果を取りまとめ、京都大学学術出版会刊行の論文集(松田素二・平野美佐編『紛争をおさめる文化:不完全性とブリコラージュの実践』)に寄稿した。 平成27年11月にはアメリカ人類学会年次大会(アメリカ合衆国デンバー市開催)に参加し、Khat Production in the Igembe District of Kenya: How the UK Ban on Khat Affects a Local Industryと題して本研究の成果の一部を口頭で報告した。 また、平成27年度中に、関西大学研究拠点形成支援経費による共同研究「アフリカの経済発展と法―サブサハラにおける法文化、環境保全、技術移転をめぐる総合的研究」との連携に着手し、ワークショップ「ケニアにおける伝統的知識と環境保全・イノベーション」を平成28年1月30日に関西大学において開催した。上記ワークショップには本研究の研究協力者であるジュグナ・ギチェレを招聘し、共同研究の成果の一部を報告した。報告の内容を翻訳し、平成28年度中に開示する予定である。
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Research Products
(8 results)