2016 Fiscal Year Annual Research Report
Morality for the Civil Society: The first generation of Slovak NGOs in a provincial city
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26770294
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
神原 ゆうこ 北九州市立大学, 基盤教育センター, 准教授 (50611068)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スロヴァキア / NGO / モラリティ / 宗教 / 文化人類学 / 国際研究者交流 / 市民社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は社会活動を支える理念ないしモラリティについて考察することが目的である。具体的には1989年の体制転換時に既存の価値観の崩壊を経験したポスト社会主義国であると同時に、現在はEU加盟国であるスロヴァキアの地方都市における市民活動の展開に注目している。 最終年度にあたる本年は、これまで集めたインタビューや参与観察などのフィールドデータを整理し、研究会での報告や論文執筆に積極的にとりくんだ。昨年度出版した、本研究の成果とそれ以前の研究(07J08945, 23820043)の成果を踏まえた単著『デモクラシーという作法』および『コンタクト・ゾーン』誌上の特集論文企画へのコメントを踏まえ、2016年5月に国際人類学・民族学連合中間会議、11月にアメリカ人類学会年次大会での報告を行った。これらの社会活動の展開を支えてきたモラリティに関するテーマについては、現在英語での出版をめざして論文執筆中である。ちょうど本年度後半から在外研究の機会を得て、ハンガリーのCentral European Universityに滞在しており、このことは本研究の進展にさらに良い影響を与えている。調査の途中で重要視せざるをえなくなった宗教団体が主催する社会活動については、昨年度から引き続き、宗教人類学者が中心となって組織された国立民族学博物館共同研究『宗教人類学の再創造』のメンバーとコンタクトをとり研究を進めた。社会主義時代による断絶を経た後の宗教団体が主催する社会活動の復活については、来年か再来年のうちにこのメンバーとともに研究成果を出版する予定である。
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