2015 Fiscal Year Research-status Report
生業の域内多様度とその形成過程:東南アジア大陸部におけるモン村落の事例比較
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26770301
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
中井 信介 佐賀大学, 農学部, 准教授 (90507500)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生業 / 域内多様度 / 定住化 / モン族 / タイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、東南アジア大陸部における農耕民モン(Hmong)を事例に、彼らの生業の域内多様度とその形成過程を明らかにすることである。具体的にはタイ北部ナーン県における域内モン村落のフィールド調査資料を中心に、タイ国内の他県やラオス北部のモン村落の事例をあわせて比較検討することから課題に取り組む。 2015年度は3年間の研究期間の2年目にあたり、研究実施計画に沿ってフィールドでの現地調査を中心とした活動を行った。昨年度の調査結果を論文にまとめる作業を進めたほか、現地調査および資料収集をタイにおいて2016年3月に実施した。帰国後は調査データの整理を行い、2016年度の研究計画を再検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度は、2014年度に設定した新規調査地での調査結果のとりまとめと、タイでの引き続きの現地調査を行った。とくに、生業の域内多様度の形成要因について、中心的な検討課題となる定住化に加えて、専業化の視点を検討しながら現地調査と資料収集を行い、研究を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年度は研究計画の最終年度となるので、これまで2年間の調査結果をふまえた成果を論文としてとりまとめる。近年、モン族の経済状況の変化にあわせて、出稼ぎなどの移動機会が増えている。このモビリティの高まりと生業の多様化との関わりについて、あわせて検討できるように研究を進める。2016年度にはそのための補足の現地調査を実施する。
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Causes of Carryover |
フィールド調査期間が予定した期間より短くなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の補足調査期間を十分にとることから使用する。
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