2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26780010
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
稲村 健太郎 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (70707827)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 相続税法 / 財産評価 / ドイツ / 租税法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は訪独してドイツの租税法学者であるゼール教授や、PWCドイツの実務家との面談を行った。 ゼール教授はドイツの著名の租税法学者の一人であり、ドイツ租税法の体系書『Steuerrecht』の編著者の一人である。ゼール教授は当該体系書において多くの部分を執筆しているが、相続・贈与税法に関する部分も担当している。ゼール教授の所属するルール大学ボーフムは福島大学と学術交流協定を結んでいる。ルール大学図書館は租税法に関する蔵書も豊富であり、面談と併せて資料収集も行うことができた。 またPWCは世界的な大手会計事務所であり、PWCドイツはドイツ最大の会計事務所である。面談はルール大学ボーフムの近郊のデュッセルドルフのオフィスにおいて行った。当日面談したのは実務家2人であった。その一人である池田氏は『ドイツ進出企業の税制と実務』や、『欧州ビジネスのためのEU税制』など、ドイツやEUの税制に関する実務について多数の著書を執筆している。もう一人の実務家である岩田氏は日本の税理士でもあり、相続税にも詳しい。面談においてドイツにおける実務上の問題点等を知ることができたと同時に、今後も継続してPWCドイツと交流をしていく手がかりを得ることができた。平成29年度には池田氏を招聘して講演会や研究会を行うことなどを予定している。 租税法学者であるゼール教授と、実務家である池田・岩田両氏との面談により、ドイツ租税法の理論と実務、特に相続贈与税法に関して新たな知見を得た。調査の概要については研究会で概要を報告したが、これを基にさらに調査・研究を行い、学会報告や論文等により発表したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度に実施する予定だった訪独を平成28年度に行ったため進捗がやや遅れている。 しかし、平成28年度に訪独を行い、現地の研究者及び実務家と面談を行ったことなどにより新たな知見を得ることができた。この知見を基に今後研究を進めることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
科研費の補助事業期間の延長を行い、平成29年度も引き続き研究を行う。具体的には平成28年度までに得た知見をもとにさらに研究を進め、学会報告や論文により発表を行う。また、平成28年度に訪独した際に面談したPWCドイツの実務家を招聘して講演会や研究会を開催することを予定している。
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Causes of Carryover |
平成27年度に予定していた訪独を平成28年度に行ったことなどから、進捗がやや遅れているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度にPWCドイツの実務家を招聘して講演会を行うことなどを予定している。
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Research Products
(1 results)