2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26780024
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤澤 尚江 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (60533750)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 証券取引 / 法の適用関係 / 域外適用 / 米国 / 欧州 / Rme II |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、グローバル化した証券市場における取引当事者の予測可能性・取引の安全性の向上のため、金融商品取引法上の民事責任について、規制上の制度であることの特殊性を考慮し、米国の法制およびRome II(契約外債務の準拠法に関する規則)を中心とした欧州の法制との比較により、渉外的な事案においていかなる法適用がなされるべきか、明らかにすることにあった。 平成27年度は、このため、1、関連する研究会へ参加し、意見交換・調査研究、2 、欧州に関する資料のアップデートを行い、 3、米国法に関する文献・立法資料等を収集・分析し、米国法において、証券取引法上の民事責任の問題が「適用範囲の問題」として扱われる理由、およびその「適用範囲」を明らかにし、4、平成26年度の研究対象であった欧州と「3」の米国との比較を行い、(1)金商法上の民事責任は、「適用範囲の問題」と扱うべきか「国際私法の問題」と扱うべきか?、(2)「適用範囲の問題」であるとすればその適用範囲はいかなるものか、「国際私法の問題」であるとすればいずれの国の法が適用されるのか?を考察した。これについは、5、 国際取引法フォーラムで報告を行い、研究会で得られた指摘により問題点をより明確にし、6、日本国内にはない資料の補充、専門家からの意見を聴取するため、イギリス・スイスに調査に行った。そして、7、本研究の成果をまとめ、「証券取引に関する法とその適用関係」という標題で論文を書き、当該論文は、2016年5月中に発行予定となっている。
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Research Products
(3 results)