2014 Fiscal Year Research-status Report
有限の期間をもつ多人数サーチ理論におけるサーチ継続時間の分析
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26780116
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
無藤 望 横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 准教授 (40706222)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Game theory / Search / Duration |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画(前倒しに伴う計画修正後)において、平成26年度は(a)ある選択肢を暫定的に確保(「予約」)しておいて引き続きサーチを行うことが不可能な「予約不可能」な場合の分析を行い、さらに、(d)選択肢の順序に依存して選択行動が変化するような主体がいるときに、その選択結果および選択までの期間についての分析を行う予定であった。 (a)については、"Multi-Agent Search wit Deadline"として草稿をまとめ、雑誌へ投稿した。意志決定までに要する期間は、選択肢が無限にたくさん得られる極限でも正であり、その長さは人数が多いほど長く、人数が同じときは各人の選好がより対立的であるほど長くなることがわかった。 (d)については、"List-Based Decision Problems"として草稿をまとめ、雑誌へ投稿した。従来の意志決定問題では、選択肢の選ばれる規則に関する性質を調べることが主だったが、本論文では、選ばれる選択肢だけでなく、選択肢が時系列的に順々に選択可能になる状況において、その選択肢がいつ選ばれるのかも含めた公理化を行った。 また、27年度に進める予定であった(b)「予約可能」な場合の分析を現在進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定の、(a)ある選択肢を暫定的に確保(「予約」)しておいて引き続きサーチを行うことが不可能な「予約不可能」な場合の分析、および、(d)選択肢の順序に依存して選択行動が変化するような主体がいるときに、その選択結果および選択までの期間についての分析は、草稿が完成し目処がついた。さらに (b)「予約可能」な場合の分析にすでに着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
(b)「予約可能」な場合の分析をさらに推進する。そして、(c)「予約不可能」かつ、サーチの主体が多数いて市場を形成している場合の分析を進める。
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Causes of Carryover |
前倒し請求をしたときは、招聘者の宿泊費を負担する予定だったが、実際には招聘者が実家に滞在し負担が不要となったため。また、パソコンの購入を先送りしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
パソコンを次年度に購入する。また、浮いた額で、同じ招聘者をもう一度招聘する。
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