2015 Fiscal Year Annual Research Report
情報公開方法の違いが社会厚生に与える影響に関する理論研究
Project/Area Number |
26780121
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
中村 友哉 明治学院大学, 経済学部, 准教授 (70706928)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 情報公開政策 / 社会厚生最大化 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究では、情報公開の方法の違いが社会厚生に与える影響を分析するという課題に取り組んだ。平成27年度は二つの課題に取り組んだ。 一つ目は、証券市場で公開する情報の精度を操作することを通じて、プロ向け市場にプロ投資家が参入するインセンティブを担保する条件を導出する課題である。この課題では、現実の状況に即した形でモデル構築を行ったが、そのモデルでは、均衡が複数出てきた。パラメータが複雑に影響し合っているために、それらの複数均衡を直感的に説明できない状況に陥っている。現在、論点を絞り込むことでモデルの一部を簡略化し、均衡を絞り込む作業を行っている。 二つ目は、平成26年度に取り組んでた課題の改良を行っている。具体的には、情報取得を内生化した理論モデルの改良と、論文の改訂作業に取り組んだ。この課題は26年度にディスカッションペーパーとして発表し、国際査読誌に投稿した。その際、エディターとレフェリーから多くの有益なコメントをもらうことができた。27年度は、それらのコメントを受けて論文を改訂し、再び投稿を行った。
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