2014 Fiscal Year Research-status Report
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26780191
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
渡辺 直樹 立命館大学, 経営学部, 任期制講師 (00542515)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 企業統治 |
Outline of Annual Research Achievements |
経営と所有の分離が進む昨今、所有者である株主と会社を経営する経営者との間に生じるエージェンシー問題に注目が集まっている。その解決方法として、経営者に対する規律付け機能や企業統治の果たす役割が強調されることが多く、詳細な分析が期待されている。また、インセンティブの面から、経営者の報酬を企業価値に連動させるような設計にすることが重要になっている。本年度は、実証分析に必要な経営者の報酬データ、企業統治関連データ、企業財務データの整備・活用を行った。一部のデータについては、所属機関の所有するデータベースを利用した。一方で、経営者の報酬については、2010年より報酬総額が1億円を越える経営者の個別報酬の開示と役員全体の賞与やストックオプションなどの項目を開示されており、それらのデータを大学のデータとは別に収集した。 それに加えて、先行研究の調査とその動向を調べた。欧米では企業統治関連の研究がさかんであることもあり、その研究成果を把握する必要がある。具体的には、学術誌に掲載されている先行研究の確認を進めるとともに、最新の研究成果をまとめるため、海外で行われる国際会議に出張した。国際会議への出張を通じて、同じ分野の研究者の最新の研究内容・手法に関する資料を収集するとともに、国際会議の場で海外の研究者との意見交換をおこない、研究内容を深める契機となった。特に、国際会議と合わせて行うProject Development Workshop(PDW)に参加することができた点がよかったと思われる。海外の著名な研究者から研究論文を学術誌に公刊するための講演を聞くとともに、PDWを運営するモデレータや他の参加者との討論する機会を得ることができた。このような経験をいかして、来年度の研究に生かせるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの収集など予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースを活用した実証研究を行うなど、研究成果につなげていくことが課題となる。
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Research Products
(7 results)