2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26780213
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
佐藤 佑樹 流通経済大学, 経済学部, 講師 (20715205)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本で働く正社員のPOS / POSの測定尺度の短縮版 / 組織による従業員の貢献に対する評価 / 組織による従業員のwell-beingへの配慮 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終的な目的は、日本で働く正社員を対象に収集したデータを用いて知覚された組織的支援(Perceived Organizational Support:POS)と組織コミットメントや職務満足などの職務態度との関係を解明することである。 当初の予定では、3年計画の最終年であった平成28年度は、インタビュー調査の整理に基づき定量調査を実施するとともにこれまでの研究成果を外部に発信することが主な目的であった。しかし、学内業務が想定以上に増加したため、研究の進捗が大幅に遅れ、補助事業期間延長の申請を行った。 平成28年度の主な実績は、過去に実施した定量調査で得たデータ(302名)と平成27年度に行ったインタビュー調査のデータ(28名)を用いて、POSの既存尺度の短縮版の作成に取り組んだことである。POSの既存尺度は36項目から構成されており、定量調査を実施する際には回答者に多くの負担を強いることになる。また、既存尺度は米国の労働者を対象に開発された測定尺度であり、必ずしも日本の労働慣行や文化を反映したものではない。そこで、最終的な目的であるPOSと職務態度の関係性を検証するために、日本の労働慣行や文化を反映した測定尺度の作成を試みる必要があった。定量調査ならびに定性調査のデータをもとに分析を行った結果、既存尺度の4項目を用いて、信頼性と妥当性の高い短縮版POS尺度を開発することが可能であることが明らかになった。この研究成果は経営行動科学学会で発表し、さらにワーキングペーパーとしてまとめ現在投稿論文として準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
学内業務が想定していたものよりも増加したため研究の進捗が大幅に遅れた。特にインタビュー調査の結果の整理のが遅れたため、インタビュー調査に基づく定量調査が実施できなかったことが遅れているという評価の最大の理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、定量調査の実施と研究成果の外部発信を中心に行う。定量調査は、8月と10月に実施する予定である。定量調査を通じて本研究の最終的な目的である日本で働く正社員を対象にPOSと職務態度の関連を検証する。なお、定量調査は、インターネット調査を利用し2回実施する予定であり、時系列データの収集を行いコモンメソッド・バイアスを考慮した調査を試みる。
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Causes of Carryover |
平成28年度は、インタビュー調査の結果をもとに定量調査を実施する予定であった。しかし、学内業務が想定以上に増加したため、インタビュー調査の整理が大幅に遅れ、それに伴い定量調査の実施ができなかったことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は実施する定量調査に使用する予定である。定量調査は、インターネット調査を利用し日本で働く正社員を対象に8月と11月の2回実施する予定である。
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Research Products
(2 results)