2016 Fiscal Year Annual Research Report
A theoretical and empirical research toward building an integrated model on employee engagement
Project/Area Number |
26780226
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
鄭 有希 学習院大学, 国際社会科学部, 准教授 (00468828)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ワーク・エンゲージメント / 組織サポート知覚 / 高業績人的資源管理施策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、仕事に対する積極的で充実した心理的状態を意味し、個人・集団・組織の諸成果を高めうる重要な概念として近年注目を集めている「ワーク・エンゲージメント(以下、エンゲージメント)」を中心に研究を進めた。 具体的に、(1)従業員のエンゲージメントの先行要因として職務・職場・組織の階層的な諸要因が従業員のエンゲージメント獲得にいかなる影響を及ぼしているか、さらに(2)獲得されたエンゲージメントがどの程度、従業員個人、職場、及び組織レベルでの成果に影響を与えているかについて、分析モデルの構築と検証を行うことを主な研究目的としていた。 上記の研究の目的に基づき、平成26年度は、主に、文献レビューと対象企業への事前の探索的インタビュー調査、本調査実施前の予備質問紙調査の実施を中心に行い、平成27年度以降は、質問紙調査票の設計、本調査の実施が主たる作業になり、各調査後に調査データのとりまとめと分析を行った。特に、平成28年度は、全ての調査データのとりまとめと論文化に向けたデータ分析が中心になり、国内外での研究成果の公表に注力できた。 本研究の意義は、既存研究の動向を踏まえながらも、エンゲージメントの獲得プロセスに影響を及ぼす要因として既に検討されている「職務」及び「職場」要因に加え、「組織」要因を新たに本研究の分析枠組みに取り込み、個人・集団・組織という多階層(マルチレベル)から統合的なモデル構築とその検討を試みた点である。 研究成果の一部として、Journal of Managerial Psychology誌(SSCI IF値:1.91)及びEvidence-based HRM: A Global Forum for Empirical Scholarship 誌の海外ジャーナルに掲載されている。
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