2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26780263
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
眞鍋 和弘 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 講師 (40509915)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 会計情報の質的特性 / 時変係数ファクターモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度(平成26年度)は、(1)金融危機状況における会計情報の質的特性を分析するとともに、(2)会計情報を含むマルチファクターモデルを構築した。 (1)金融危機状況における会計情報の質的特性に関する分析では、本研究に着手する準備として前年度までに、東京証券取引所第1部上場企業を対象として、Gu. Zhang, “Across-sample Incomparability of R2s and Additional Evidence on Value Relevance Changes Over Time,” Journal of Business Finance & Accounting, Vol.34 No.7-8, 2007, pp.1073-1098 に依拠した実証分析を行っていた。本年度は、標本対象をアジア6か国に拡張し、金融危機時に日本において確認された会計情報に対する資本市場の反応と同様の現象がそれらの国においても確認されるか検証をおこなった。Gu(2007)が提唱する異常価値評価誤差に基づく検証結果は次のとおりである。日本において観察された、金融危機後における異常価値評価誤差の上昇は標本対象としたほとんどの国において観察された。ただし、その後のトレンドは一様ではない。 (2)会計情報を含むマルチファクターモデルの構築は前年度までに行ってきた共同研究の成果であり、当初予定した計画以上の進捗度で進んでいる。当該研究成果は、日本経営分析学会が刊行する年報『経営分析研究』第31号(2015年3月)に「会計項目を含む時変係数ファクターモデルの提案」として掲載された。本論文では、時間経過に応じた会計情報に対する株式収益率の感応度の変化を捉える時変係数ファクターモデルを構築し、分析をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度(平成26年度)は、当初の予定どおり(1)金融危機状況における会計情報の質的特性を分析するとともに、(2)会計情報を含むマルチファクターモデルを構築した。(1)金融危機状況における会計情報の質的特性は、利益調整、Value Relvance、およびイベントスタディなど様々な先行研究を調査した。そのなかでも、主にValue Relevance研究を中心に多くの先行研究を調査するとともに、実証分析を実施した。 (2)会計情報を含むマルチファクターモデルの構築は、前年度までに行ってきた共同研究の成果であり、当初予定した計画以上の進捗度で進んでいる。当該研究成果は、日本経営分析学会が刊行する年報『経営分析研究』第31号(2015年3月)に「会計項目を含む事変係数ファクターモデルの提案」として掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度(平成27年度)以降は、当初の予定どおり(1)金融危機状況における会計情報の質的特性を分析するとともに、(2)会計情報を含むマルチファクターモデルの修正を行う。(1)金融危機状況における会計情報の質的特性は、先行研究の調査を引き続き行いながら、主にイベントスタディを用いた実証分析を実施する予定である。(2)マルチファクターモデルの修正は、会計情報の質的特性の分析を通じて、新たなファクターを検討するとともに、パラメータの推定方法等について検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究成果としての論文を経営分析学会が刊行する雑誌『年報 経営分析研究』に掲載することが決定し、海外の学会で発表する計画がなくなった。そのため、年間支出額が予定よりも少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、前年度の発表論文において構築したモデルの修正する予定である。したがって、改めて論文を執筆し、学会発表を通じて多くの助言を頂くことによってモデルの改善を図る予定である。
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Research Products
(1 results)