2014 Fiscal Year Research-status Report
Social capital for policy implementation in case of natural disaster. A case study of Tamil Nadu India.
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26780283
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Research Institution | Kanazawa Seiryo University |
Principal Investigator |
JOSHI Abhay 金沢星稜大学, その他部局等, 講師 (30587671)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Social Capital / Community leadership / Financial assistance |
Outline of Annual Research Achievements |
2004年スマトラ島沖地震で発生した津波は、14,000人以上の人命を奪い50, 000人から家屋を奪った。地震発生から10年、被災地を見ると安全な場所に立地する新しい住居に移住を果たし復興に成功した集落がある一方、未だに安全の確保されない場所での暮らしを続けている復興から程遠い状況にいる集落も多くある。同じ被害を受けながら復興に成功した集落と復興を未だに果たしていない集落、この両者を分けたものの背後にあるものは何なのであろうか? この問いに対する答えを追求すべく本研究はスタートした。具体的に、本研究では集落の形態や強力なリーダーの存在といった震災前に築き上げてきた社会的資本がいかに震災後の復興に重要な役割を果たしたのかを明らかにしていくことで災害及び開発分野における先行研究に貢献していくことを目的としている。本研究は、震災前は海岸から15m-20mに立地し同様の被害を受けた2つの隣接する集落Korai (震災前142世帯、震災後102世帯) とSattan (震災前346世帯、震災後313世帯) という集落を対象として調査を実施した。震災後、両集落の住民の為にNGOを始めとする機関が海岸から遠いより安全な場所に新居を用意したのに対し、規模の大きいSattanは集落ごと新居に移住し新生活をスタートさせ復興を成し遂げた一方、規模の小さいKoraiの集落の住民は彼らの生業を営む海から遠くなるという理由から移住せず未だに安全が保証されない元の場所での生活を送っている。この両集落の震災後の復興の成否を分けたのは何であったのか?を明らかにすべく本研究ではこの2つの集落の住人各50人にインタビュー調査を行い震災前に構築した社会的資本、特に集落の強力なリーダーの存在が復興に果たした役割を計量経済学モデルを使って分析していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、平成26年に現地調査を実施した。特に、今回は住民の協力もあり現実に抱えている、現地でしか知り得ることが出来ない重要な課題を理解することができました。そして、東南アジアでは、中央政府と地方政府の関係が、政策の成否に関わることも現地調査の結果明らかになった.今回は地元の有力な政治家と話す機会もあり、地元でしか手に入れられない情報も得る事が出来、研究に有益な情報が計画通り収集出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に、出来る限り再度現地調査し、平成28年3月前に国際学会で成果発表を目指す。その後、論文を海外の災害専門の雑誌に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
現時点で論文に関するデータ収集を終わり,これから学会発表と海外雑誌に論文を投稿する予定です。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文投稿、国内外の学会発表および学会出席を行う。必要に応じてタブレット端末を購入する。
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