2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Comparative Study between Japan and Korea on Difficulties of Access to Long-Term Care Insurance Service and Support
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26780326
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
李 恩心 昭和女子大学, 人間社会学部, 助教 (00587339)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 介護保険制度 / 利用支援 / 地域包括ケアシステム / アクセシビリティ / 権利擁護 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、平成27年度までの継続調査として、東京都(2区1市)の地域包括支援センターの6名の相談援助専門職を対象に、半構造化インタビュー調査を実施することができた。 調査内容はこれまでと同様、介護サービスの利用に関する相談内容や、サービス利用を拒否する利用者や家族の現状、実際に関わった利用支援困難事例、地域における利用支援システムの現状と課題等について行った。利用者や地域住民の多様な現場に関わる相談援助専門職という業務を遂行するにあたり、研修及び勉強の場や地域ケア会議での事例検討などの活用、相談援助専門職のメンタルヘルスへの視点などがあげられた。地域包括支援センターという相談機関の住民への周知方法については、地域包括支援センターの「役割」を説明する場の形成などがあげられた。本調査を通して、行政や地域住民、他機関とのネットワーキングの実際や困難さ等についても把握することができた。 また、個別インタビュー調査と並行して、介護サービスへのアクセシビリティを高める拠点のあり方やその機能について明らかにするために、先駆的な取り組みを行っている松江市を訪問し、松江市社会福祉協議会及び公民館の取り組みについてヒアリング調査を行った。高齢化や人口減少が進む松江市は、社会福祉協議会が中心となり、公民館という地域活動の拠点を活かし、人材や財政を確保しながら、独自の工夫のもとで総合相談システムを構築しており、利用支援システムの日韓比較研究において示唆を得ることができた。 これらの研究結果は、平成29年度に学会発表並びに論文投稿を行う予定である。
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Research Products
(1 results)