2015 Fiscal Year Research-status Report
対面説得事態における言語・非言語コミュニケーション行動に関する検討
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26780341
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
横山 ひとみ 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50638517)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 非言語コミュニケーション / 言語コミュニケーション / 会話 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の研究では、統制された実験環境下にてコミュニケーション行動分析が行われてきた。本研究は、日常のコミュニケーションを阻害することなく、かつ参加者に実験であるという構えのない日常生活の自然なコミュニケーション行動を分析することである。3年計画の本研究は、平成26年度は文献調査を行い、統計環境下と無拘束環境下で得られるデータの違いを把握し、コミュニケーション行動の理論的なベースを構築した。また、自動で取得される非言語特徴量(発話時間や発話回数等)のデータの妥当性を確認した。 本年度(平成27年度)は、自動で取得される非言語特徴量精度の向上を図った。さらに、そこから会話参加者の発話特徴量から会話参与役割やコミュニケーション形態(情報伝達型、議論型)等を推定し、人が判断した会話参与役割やコミュニケーション形態と比較した。その結果、自動取得した非言語特徴量からも日常のコミュニケーション行動の検討可能性を示した。この結果から、長期的なコミュニケーション分析が可能であることが示された。従来は非言語特徴量をデータ化する負荷のために行われてこなかった、長期データに関する仮説(組織や集団状態のダイナミックな変化)を精緻化するために、学会聴講や学会発表を行うことで多くの研究者と意見交換を行い多くの示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで蓄積されたコミュニケーション行動データの分析を、会話の参与役割やコミュニケーション形態(情報伝達型、議論型)等を分類して、各状況の特徴的なコミュニケーション行動を検討することができた。さらにそこから、次年度の長期データ分析についての見通しを持つことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年までに蓄積されたデータの分析数を増やすことで、組織や集団のダイナミックな変化(役割、リーダーシップ、親疎関係等)を短期的・長期的なコミュニケーション行動から検討する。 そして、その結果を国内外の学会で発表することを予定している。 さらに、発表によって得られた示唆を反映して研究成果を論文化して、学術雑誌に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度は、研究計画案ではコミュニケーション行動の分析結果を、国内外の学会で発表を行う予定であり、国外発表原稿の英文校閲費に研究費を使用することを考えていた。しかし、国内のみの発表となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究成果について、国内に加え国外の発表を予定している。その際の旅費、学会参加費および原稿の英文校閲費に研究費を使用する予定である。加えて、海外の学術雑誌に論文を投稿する予定であり、その際の英文校閲費に研究費を使用する予定をしている。
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Research Products
(2 results)