2015 Fiscal Year Research-status Report
5歳児の報酬分配における公正さの処理過程と閾値：報酬の乏しさ/豊かさに着目して
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26780372
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| Research Institution | Mimasaka University |
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Principal Investigator |
津々 清美 美作大学, 生活科学部, 講師 (70584358)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 報酬分配 / 公正判断 / 幼児 / 判断処理過程 / 平等志向 / 閾値 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
報酬分配は，ある作業を行った見返りとして得た報酬をどのように分配すれば公正であるかを問題としており，分配者自身の公正判断について検討するものである。
特に本研究では，保育園・幼稚園の年長クラスに在籍する幼児を対象として，報酬分配における公正判断について，主に以下の3点を検討することを目的としている。1)報酬分配における総報酬量の豊かさや乏しさが5歳児の公正判断処理過程にどのような影響を与えているのか，2)平等に分配できない総報酬量や教示のとき5歳児の平等志向の強さはどの程度なのか，3)報酬量の豊かさや乏しさによって公正判断が変化する閾値はどこなのかの3点である。これらの検討は，5 歳児が乏しさ/豊かさに対してどのような価値態度をもっているかや，貧困や社会的格差また社会福祉や成果主義などの社会心理的事項に関する基本的態度の起源に関して重要であると考えられる。これを検討するため，以下の実験を行った。
平成27年度の研究では，平成26年度に実験を行った研究（総報酬量が奇数個である条件を複数設定したときどのように報酬を分配するのか）について，分析を行ない，得られた結果の一部を学会にて発表した。平等に分配できないときの5歳児の公正判断に関する解決策が見出された。
また，この実験とは別に，本研究の目的の1）から3)に関係する実験を実施した。実験を二つ行ったが，この二つの実験では，ストーリーをモニタ上で呈示し、参加児が登場人物2名に報酬を分配してから終了するまでの、参加児の視線について測定した。得られたデータの分析を行ない， 結果の一部を学会にて発表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験計画の検討や実験材料の準備（特に今回初めて用いるアイトラッカーの操作）に時間を要したことにより，その実施時期が遅れてしまった。当初計画していた実験は，平成27年度中に実施することができたものの，これにより，学術誌へ投稿する準備が当初計画したよりも遅れている。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成26年度から平成27年度に実施した研究を、学術誌へ投稿するために、論文を執筆していく。ただし、論文執筆にあたっては精査することが必要となり、また投稿しても受理されるまでに時間がかかることも推測される。この場合、補助事業期間延長承認申請を行うことも考慮して行っていきたい。
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| Causes of Carryover |
実験計画の検討や実験材料の操作に時間を要し、それにより当初予定していた論文投稿に遅れが生じており、これにより次年度使用額が生じたため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文投稿のための図書購入費や校正費にこれらを当てていく予定である。
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Research Products
(2 results)
