2016 Fiscal Year Research-status Report
社交不安障害のCompute-based CBTプログラムの開発と効果検討
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26780398
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
城月 健太郎 武蔵野大学, 人間科学部, 准教授 (50582714)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 臨床心理学 / 不安 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、まず昨年度より継続して実施している、CCBTプログラムに関する大学生を対象とした予備的検討を進めた。参加協力の申し出のあったものを,ランダムに2群に振り分けた。介入群は,完遂者11名(平均年齢19.82歳,SD=1.08 : 男性2名,女性9名)を分析対象とした。脱落者は1名(20歳,女性)であり,第7回目までは実施済みであった。脱落率は5.56%であった。統制群は, 11名(平均年齢19.36歳,SD=0.50:男性2名,女性9名)を分析対象とした。調査材料として、STAI日本語版(清水・今栄, 1981)、SRS-18(鈴木他,1997)、Self-rating Depression Scale(以下,SDS;福田・小林, 1973)、日本語版 Liebowitz Social Anxiety Scale(朝倉他,2002;以下,LSAS)、不合理な信念測定尺度短縮版(Japanese Irrational Belief Test-20 : 以下,JIBT-20;森他,1994)を用いた。群(介入群と統制群)と測定時期(Pre期,Post期)を独立変数,本研究で用いた質問紙の得点を従属変数とした,2要因の分散分析を行った。その結果, STAI得点について,群と測定時期の有意な交互作用が認められた(F(1,20)=7.66, p<.05)。事後検定を行ったところ,介入群ではPre期からPost期にSTAI得点が有意に低下していた(p<.05)。さらに,Cohen(1988)による効果量を算出した結果,介入群はd =0.62 と中程度の効果が見られた。これらの結果を踏まえながらプログラムの導入について、実際のSAD患者への導入を進め、4名程度に対して現在実施を進めている。また、比較対象とする個人認知行動療法プログラムについては、10名程度に実施を終えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備的研究をすすめながら、患者を対象とした研究への実施を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めている、SAD患者に対するCCBTプログラムの実施と、個人認知行動療法の実施を進める。
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Causes of Carryover |
対象者数を多く確保できる見込みであるため、1年間の期間延長を行うため、それにかかわる費用について次年度に支出を行うこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会発表をはじめとする成果関連発表の費用、書籍費、謝金等に関して支出を行う
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