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2014 Fiscal Year Research-status Report

知識類型に応じた教育的相互行為の編成原理に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26780430
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

森 一平  東京大学, 社会科学研究所, 助教 (90600867)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords知識類型 / 認識性 / 学級 / 教育実践の編成原理 / エスノメソドロジー・会話分析会話分析
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、小学校学級でのビデオエスノグラフィ調査、及びエスノメソドロジー・会話分析の研究方針に基づき、[1]知識の類型に応じて変化する教授-学習実践の諸編成原理を明らかにすること、[2]学級という秩序編成の特殊性を浮き彫りにすること、という2点を目的として掲げるものである。
本年度は3年間の研究プロジェクトの準備期間に位置づき、上記目的を達成するために、①関連分野の先行研究の検討、②フィールドワーク先との再交渉、③フィールドワーク調査の開始及び知識類型のバリエーション把握を行う計画であった。以下、各項目について具体的な成果を述べる。
まず、①については比較的順調に進行し、エスノメソドロジー・会話分析領域を中心として既存研究の知見が体系的に整理されつつあり、データの分析及び研究成果のアウトプットを行うための準備がおおむね整ったと言える。②については平成23年度から調査協力をいただいている首都圏の某小学校に、3年間の追加フィールドワーク調査を快諾していただいた。③については、②の成果を受け4月当初から調査を開始。すでに相当量のデータが蓄積されつつあるが、知識類型のバリエーション把握についてはまだ不十分な状況である。しかしこの点に関しては、知識類型だけでなく児童たちの知識の「知りかた」(認識性)に着目することで、より豊かな研究成果が期待できることを把握できたという大きな成果も得た。
以上3点に加え、調査を4月当初から開始できそれにより順調にデータを蓄積できていることから、データの分析を前倒して行い、その成果を国内・国際学会での口頭発表によって公表することもできた。平成27年度以降は論文執筆を含めたより精力的な研究成果のアウトプットを行っていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

「研究実績の概要」でも述べたとおり本年度の計画は、①関連分野の先行研究の検討、②フィールドワーク先との再交渉、③フィールドワーク調査の開始及び知識類型のバリエーション把握を遂行することであった。
①②については当初の予定通り達成できたと言える。③については「知識類型のバリエーション把握」が不十分であったものの、「認識性」の視点を組み入れた分析への着想を得ることができ、また4月当初より調査を開始できたことにより研究成果のアウトプットを前倒しで開始できた。
以上の点より、準備期間として位置づけた本年度の計画は比較的順調に達成されたと言うことができ、それゆえ研究プロジェクト全体としても「おおむね順調に進展している」と述べてよいように思う。

Strategy for Future Research Activity

当初の計画が比較的順調に進展していることから、基本的には平成27年度以降も当初の計画通りに研究を進めていくつもりである。すなわち、平成27年度には①フィールドワーク調査を継続し、②そうして得られたデータを分類・コレクション化したうえで、③データの分析を進める。平成28年度には、④データの分析を継続し、⑤研究成果の精力的なアウトプットを行っていく予定である。
ただし②については「知識類型のバリエーション把握」が不十分であったこと、認識性という新たな分類軸を得たことを踏まえ、当初の計画を弾力化し柔軟に行っていく必要がある。また⑤については、分析を進めるなかで有益な成果が得られた場合には、その成果のアウトプットを年度を限定せずに逐次行っていく予定である。

Causes of Carryover

本研究は教室でのビデオ撮影を軸とする調査に基づいており、その際、教室の全景を映像に収めるには高い広角性能のビデオカメラが必須である。これに該当するモデルのビデオカメラを本年度中に2台購入する予定であったが、当初購入を予定していたモデルが廃版になってしまっていたため、翌年度購入を予定していたノートPCの購入を優先させた。
次年度使用額はその差額により生じたものである。

Expenditure Plan for Carryover Budget

上記理由ゆえ、次年度使用額は広角性能の高いビデオカメラを購入するために使用する計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 教師の発言構築技法と児童たちの参与機会――小学校における一斉授業会話の検討から2014

    • Author(s)
      森一平
    • Organizer
      日本社会学会第87回大会
    • Place of Presentation
      神戸大学
    • Year and Date
      2014-11-23
  • [Presentation] Correcting Errors without Undermining Students’ Individuality in the Classroom2014

    • Author(s)
      Ippei Mori
    • Organizer
      XVIII ISA World Congress of Sociology (RC53: Institutional Interactions Involving Children)
    • Place of Presentation
      PACIFICO YOKOHAMA
    • Year and Date
      2014-07-17

URL: 

Published: 2016-06-01  

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