2014 Fiscal Year Research-status Report
国境と共生―在日アメラジアンの教育的ニーズに光を当てて―
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26780456
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
井手 華奈子 創価大学, 教育学部, 准教授 (30532444)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 平和教育 / 市民教育 / 民主主義教育 / 教育哲学 / フェミニズム / 社会正義 / マイノリティの教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
第一に、初期段階としての先行研究と関連資料の情報検索および収拾のための調査研究を行った。特に、沖縄県内の女性や母親を支援するための諸施設における関連資料の収集、アメラジアンの子どもたちや親の実態にかかわる行政資料、県内のアメラジアンの子ども達を受け入れる準備の整った私立学校、インターナショナルスクールの情報収集、米軍基地内のアメリカンスクールの情報収集などのための現地調査をおこなった。第二に、国際会議や国際セミナーへ招聘され参加した。先行研究としての自身のこれまでの研究に本研究の目的を課題とした作成した学術論文がイタリアのカラブリア大学で行われた国際会議(International Network of Philosohers of Education)から招へいを受けたため学会発表をおこなった。発表の際には、アメリカ人だけでなく、イギリス人、南アフリカ人、スウェーデン人、イタリア人、香港人等の様々な文化的視点や政治的視点から今後の研究のための参考になる批判をうけることができた。また、イギリス・シェフィールド大学で開催された女性教育哲学者のための国際セミナーへの参加の招へいを受けたため参加した。そして、カナダ・トロントで開催された国際会議、AESA (American Educational Studies Association)より招へいを受けたため学会発表をおこなった。第三に、学術論文の執筆があげられる。カラブリア大学における学会発表が評価され、国際学術誌に論文が推薦され掲載された。また、来年度四月にアメリカ・シカゴで開催される国際会議における学会発表のための論文を作成し投稿した結果、招へいをうけた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画通りに進んでいる。順調な点は、先行研究との兼ね合いで学術論文が国際学術誌に掲載されたことと、国際会議において継続的に様々な文化的・政治的背景をもつオーディエンスを対象に研究内容を発表ができていることがあげられる。来年度以降も継続して積極的に国際会議での発表を行っていきたい。一方で、課題として挙げられる点は、予定していた関連資料の収集のための海外調査がおこなえなかったことがあげられる。理由は、研究計画で予定していた時期が、学内の海外長期出張と重なったためである。よって来年度に海外での調査研究が持ち越されている。また、国内調査を行った結果、再度の国内調査の必要性が明らかになったが、来年度は在外研究のため国内調査は行えないので、再来年に持ち越す必要が出てきている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の方策は、一つ目として、継続して国際会議において学会発表をすることでフィードバックや批判を受けながら新たな論文を作成しつつ研究をすすめていくことがあげられる。特に、来年度4月にAmerican Educational Research Associationより招へいを受けているので、この国際会議での学会発表を成功させることがあげられる。二つ目として、海外での資料収集のための調査研究をすみやかに遂行することがあげられる。国内の資料と海外の資料がそろった時点で、新しい発見や問題点について精査するために資料の分類や分析などの基礎的研究作業を来年度も継続して行うことになった。
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Causes of Carryover |
本年度予定していた海外研究調査が、学内の長期の海外出張によって遂行できなかった状況にあったために、調査資料にかかる経費と旅費が来年度分として生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度収拾できなかった資料収集と資料収集のための旅費として使用する計画である。
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Research Products
(4 results)