2015 Fiscal Year Research-status Report
保育カンファレンスが保育者の「同僚性」に与える効果の縦断的追跡研究
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26780462
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Research Institution | Hyogo University Junior College |
Principal Investigator |
黒澤 祐介 兵庫大学短期大学部, その他部局等, 講師 (40633631)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 保育カンファレンス |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度も前年度から引き続き、3つの保育所で保育カンファレンスを実施してきた。保育カンファレンスでは、特定の若手保育者を中心とした方法をとりながら、5~6名程度の参加で若手保育者が現在抱えている悩みについて話し合ってきた。保育カンファレンスの前には、保育観察を行い、若手保育者のクラスの子どもたちの様子、保育者の工夫やねらいなどを確認してから保育カンファレンスを行っていくことで、短時間での保育カンファレンスでも、有意義な話し合いが持てていた。 さらに、各回の録音データを文章に起こし、保育カンファレンスが効果的であることは、どのような要因から成り立っているのかを分析した。これまでの分析途中の結果からは、保育カンファレンスが効果的である際の要因として、いくつかのことが明らかになっている。 ひとつは、参加する若手保育者が意見を言いやすいように、ファシリテートをする者も同じ若手保育者であることが有効であった。特に、30歳前後の5年程度の経験を持った保育者がファシリテートすることで、3年目までの若手保育者も意見がいいやすい雰囲気となった。 次に、発言をできる限り若い者から順にしていくことで、意見がいいやすくなっていた。普段の会議等では、管理職や年長者から意見を述べたり、連絡事項を伝えたりということが多くあるが、カンファレンスにおいては、発言の平等性を確保することが重要であるということが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保育カンファレンスの実施は予定通りに行えているが、アンケート調査については27年度は実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度も引き続き保育カンファレンスを実施し、またアンケート調査を行い、研究の総まとめとして、保育カンファレンスの有効性を、質・量の両面から分析する。
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Causes of Carryover |
予定していたアンケート調査が、研究協力先の都合により、28年度へと変更になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度に実施予定であったアンケート調査を28年度に実施する。
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