2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effective Teaching Methods of Global Problems in Social Studies
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26780499
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
内山 知一 奈良教育大学, 社会科教育講座, 准教授 (10708465)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会科 / 方略 / 授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主要なテーマは、社会科系教科におけるグローバルな諸課題の教授の在り方である。 研究の最終年度である平成29年度は、グローバルな諸課題を効果的に教える社会科の授業方略について、①前年度までに得られた研究成果の整理を行った上で、本年度、追加で得た情報・知見等について考察・検討し、研究の発展を図る、②成果をまとめて発表等を行い、社会科関係者との意見交換等を通して内容改善の機会を設ける、という2点を中心に研究を遂行した。グローバルな諸課題は様々な特徴を持つが、本研究では、特に、教授する際の注目すべき点として、①一国では対処できないほど深刻で解決が難しい、②問題の構造や影響が複雑で正確な実態把握が難しい、③実際は遠い世界だけでなく、身近な地域にも影響を与えている、という3点を重視した。そして、その上で、国内の社会的な問題等との違いも意識して、方略の有効性という視点から、収集した資料等の分析を行った。その結果、本研究では、特に、課題についての話し合いに注目し、関連事例の検討を行うことで、授業構成として、多様な視点から自分に関わることとして問題を理解し、利害関係・文化等の違いも見据えて解決を目指す資質・能力等の育成を踏まえることが重要であることが分かった。 近年、世界では、グローバルな諸課題がますます深刻になり、映像等を通して人々の目に触れない日はない。また、実際的にも、国境を越えた人や物の動きの増大等によって、課題の深刻化が我々の生活に影響することも多い。グローバルな諸課題が象徴的に表れる地域が、時に、子どもたちにとって距離的に遠く、深刻さを実感させにくいという学習上の問題も見られる中、それをどう効果的に教えるかは喫緊の課題であり、本研究の意義もそこにあると考える。
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Research Products
(2 results)