2014 Fiscal Year Research-status Report
視覚性ワーキングメモリを補う代替方略の分類に基づく学習支援プログラムの開発
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26780519
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
牛山 道雄 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (90397836)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ワーキングメモリ / 眼球運動 / 代替行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,1)研究倫理員会への申請,2)研究協力校との依頼,3)測定システムの構築(視覚性ワーキングメモリの評価課題および代替方略の評価課題)に取り組んだ。 1)については,京都教育大学研究倫理委員会において審査が行われ承認を受けた(受付番号:1408)。2)についても内諾を得た。3)については,視覚性ワーキングメモリの評価課題であるn-back課題について刺激作成と採点基準について検討した。採点基準は,単に正答数のみを基準と天井効果が認められることから,時系列の刺激呈示の何番目において最初に誤答をしたかも考慮にいれて評価を行うことによって,より正確に視覚性ワーキングメモリの容量を推し量ることができるのではないかと考えられた。代替方略の評価課題においては,2つの数列の異同比較を予定していたが,縦に数列を配置し特定の桁の数字を変化させて予備調査を行ったところ,数列の桁数よりも変化させた桁の影響(例えば,8桁の数列のなかで上から2つめの数字を変化させてた場合,8桁条件というよりも2桁条件と同じになってしまう)を排除することが難しいことが予測された。更に,縦に数字を配置してどこかの桁の数字を変えるだけの条件では,左右の同じ位置に同じ数字があるため,保持と処理を同時に遂行するワーキングメモリの課題としては平易なものとなってしまった。そのため,縦に数列を配置するのでなく,領域(円)の中にランダムに配置することで比較対象の数字の位置を特定できないようにすることにより,課題の難易度を高めるよう配慮した。また,課題遂行中に何回あるいは何秒見較べた・注視したかを検討するため,眼球運動追跡装置の購入およびセットアップを行った。14インチのノートPCに実装し,簡便かつ持ち運びが容易な測定システムを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
倫理員会からの承認があり,また,測定システムの構築が整っているため,次年度に向けた測定に向けた下地は概ね整っているのではないかと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,小学校高学年の児童に課題を実施して,視覚性ワーキングメモリの容量と代替行動に関連性があるのかを定量的に検討する。 また,視覚性ワーキングメモリの容量が少なく,かつ代替行動があまり認められない児童の学校生活における学習活動や授業態度について担任等から聞き取りをし,どのような学習支援プログラムが有効なのかを検討する予定である。
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