2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of anisotropy-control-technique of amorphous carbon by plasma CVD under atmospheric pressure
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26790065
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 誠紀 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 准教授 (40725024)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 堆積 / 炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究で、周辺大気に晒された状態でのシリコン基板へのメタンプラズマジェットの照射に成功している。その結果、シリコン基板表面には炭素の煤が堆積することが分かっていた。そこで、本年度は、プラズマジェットの周囲にチャンバーを設置し、大気を排気し窒素ガスを充てんすることで、酸素を遮断した状態でプラズマジェットを照射する実験を試みた。 真空ポンプ結合口に接続されているロータリポンプによって、チャンバー内を真空にする。チャンバー内の気圧は、チャンバーに設置したピラニゲージで計測した。チャンバー内を約300 Pa程度に減圧した後、ロータリポンプ‐チャンバー間のフレキシブルチューブに接続したバルブを緩めて窒素ガスを導入する。ノズルからメタンプラズマを発生させ、試料挿入口から導入したタングステン板にメタンプラズマを照射することを目指した。試料の挿入には、直線導入器を用いた。シリコン基板には、BNCコネクタを通してバイアス電圧を印加できるように設計した。 プラズマ照射実験を行う前に、窒素ガスの導入量によりチャンバー内ガス圧力を制御し、ガス圧力とプラズマ形状の関係を調べた。その結果、ガス圧力が1 kPaよりも低い場合、チャンバー全体にプラズマが広がってしまい、ジェット形状とならないことが分かった。ガス圧力が大気圧に近づくほど明瞭なプラズマを発光強度が増し、ジェット形状をより明瞭に目視で確認できる。 20 Vのバイアス電圧をシリコン基板に印加し、30分間メタンプラズマジェットを照射した。ガス流量は3.6 L/min、チャンバー内の気圧は0.2気圧程度とした。走査型電子顕微鏡(FE-SEM)およびエネルギー分散X線分光器(EDS)を用いて照射後試料の分析を行った。その結果、炭素膜の形成には至らなかったが、煤ではない炭素堆積物が基板上に点在している様子を確認できた。
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Research Products
(8 results)