2016 Fiscal Year Research-status Report
ガスストリッパーにおける大強度イオンビームのエネルギー散逸と熱負荷抑制法の研究
Project/Area Number |
26790074
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
今尾 浩士 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器研究センター, 専任研究員 (30585542)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ガスストリッパー / 真空紫外分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では理研RIビームファクトリーに既存の循環型Heストリッパーと、これまで開発を進めてきた真空紫外分光・計数システムを接続するための差動排気系を増強・コンパクト化するための研究を進めた。昨年度までに、Heストリッパーに照射するウランビームに起因する真空紫外光以外のバックグラウンドイベントが適切な時間ゲートをかける事で、問題にならないレベルまで除去できる事が分かり、シグナル検出効率改善のために真空紫外光検出器(Csコーティングチャネルトロン)をより近づけられる事が分かった。一方で十分に短い距離でHeストリッパーの動作圧力である7kPaから、真空紫外光検出器の動作可能な真空領域(~10-4 Pa)に接続するためには差動排気系を増強し、コンパクト化することが必要不可欠であった。大型のポンプを使用し、排気能力を増やす事は可能であるが、一般的に大型のポンプの口径はコンダクタンスを稼ぐために大きな直径を持つ。その様なポンプを並べた場合、結局ストリッパーと検出器の間の距離は長くなってしまうため、新しい差動排気方式が必要であった。そこで大型のポンプを必要とせず差動排気能力を改善する流体力学を駆使した新方式を提案し、流体計算を進めた。実際に新方式を用いた差動排気系のプロトタイプを作成しその有用性を確かめた。 更に新手法の最適化と性能改善を進めるため、オフラインでの差動排気系テストベンチシステムの構築のための準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
113番元素の発見に関連し所属研究室で急遽新しいプロジェクトが立ち上がり、本年度構築したテストベンチについて、完成直前の移設を余儀なくされたため。
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Strategy for Future Research Activity |
テストベンチの移設を完了させ、差動排気系の最適化と開発を進め、秋に実際にウランビームを照射した実験を行う。
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Causes of Carryover |
テストベンチ移設に伴い計画に遅れが生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
差動排気系の改良後、予定の予算執行を進める。
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