2016 Fiscal Year Research-status Report
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26800060
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
嶽村 智子 奈良女子大学, 自然科学系, 助教 (40598140)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | jump rate / brownian motion / skew product / diffusion process / Bessel process |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、本研究では断面が d-2 次元の球面と同相であるような d 次元ユークリッド空間の中のチューブ内を動く粒子の運動に対し、次のような問題を確率過程論の立場でモデル化して考察することを目的としている。 (1)チューブが収縮する場合、その収縮運動がその運動に対してどのような影響を与えるのか。更に収縮が繰り返されて、チューブがつぶれるような状況下での極限の運動は存在するのか。 (2)チューブ内の媒質が変化する場合、その変化が運動にどのような影響を与えるのか。更に媒質が変化し、チューブ内の媒質が複数の層にわかれる状況下での極限の運動は存在するのか。 (3)上記の(1)と(2)において極限運動が存在する場合に、どのような性質を満たすのか。 これらのことを解明するため研究を遂行している。本年度は、(2)のチューブ内の媒質が複数の層に別れる状況で現れる円環上のジャンプレイトについて、結果を得、論文の形にまとめた。現在、投稿準備中である。また一次元拡散過程のスケールがナチュラルの場合の斜積拡散過程に対応する汎関数の収束について、考察した。様々な境界条件の下で汎関数の収束定理を得、斜積拡散過程の半群の意味での収束の重要な足がかりができた。(3)の極限運動の性質を探るため、様々な境界条件のもとで汎関数がどのような状況であるかについて調べた。また国際学会へ参加し、今までに得られた結果について講演を行うと共に本研究について議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度7月まで育児休暇を取得し、昨年度は研究達成がやや遅れていたが、復帰後はおおむね順調に親展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画に基づき研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
平成26年度10月から平成27年度7月まで産前産後休暇、育児休暇を取得したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の研究計画に基づき、研究を遂行する。
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