2017 Fiscal Year Research-status Report
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26800090
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
劉 雪峰 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50571220)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 重調和微分作用素 / Fujino-Morley補間作用素 / 固有値評価 / 誤差定数 |
Outline of Annual Research Achievements |
重調和微分作用素の固有値評価は数値解析の分野における基本的な課題の一つである。重調和微分作用素の固有値評価には高次微分があるので、固有値の厳密な下界評価が難しいであり、良い計算方法が検討されている。本年度は、研究代表者劉が提案した固有値評価のフレームワーク(Applied Mathematics and Computation, vol.267, pp.341-355,2015)をベースにして、「Fujino-Morley補間作用素が適当な関数空間の設定で射影作用素と一致する」ということを利用することで、重調和微分作用素の厳密な下界評価方法を提案した。特に、微分作用素の固有値評価に使用されるFujino-Morley補間作用素の誤差定数について、任意形の三角形に対する最適な値を求めました。この結果によって、重調和微分作用素のより精度の高い固有値下界評価ができる。
重調和微分作用素の固有値評価の応用例として、三角形要素における2次Lagrange補間関数の誤差評価に対して、誤差定数の高精度な評価を得た。この結果はApplied Mathematics and Computation (vol.319, pp.693-701, 2018)に掲載された。
2次元利用域におけるStokes微分方程式の固有値問題について、divergence-freeの条件を局部で満たすような非適合要素空間を利用して、固有値の厳密な下界評価に成功した。該当結果はJapan Journal of Industrial and Applied Mathematics (vol.35, pp.335-354, 2018)に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
重調和微分作用素の固有値評価における重要な誤差定数の最適な値が求められた。また、研究成果の一部は計画通りに論文で発表された。
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Strategy for Future Research Activity |
1)H30年度では、研究の成果をカナダで開催される固有値問題に関する国際学会で発表する予定である。 2)Fujino-Morley補間作用素の誤差定数の評価に関しては、論文を作成し、投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
2018年7月1日~6日カナダのBIRS国際数学研究センターに開催される予定の研究集会"Spectral Geometry: Theory, Numerical Analysis and Applications"から招待講演の依頼を受けましたので、この集会に参加して本補助事業の研究成果を発表する予定です。
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Research Products
(8 results)