2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development and application of imaging analysis technique for weak lensing study
Project/Area Number |
26800103
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
内海 洋輔 広島大学, 宇宙科学センター, 特任助教 (40700018)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 観測的宇宙論 / 弱重量レンズ銀河団探査 / すばる望遠鏡 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題ではすばる望遠鏡用超広視野 Hyper Suprime-Cam (HSC) で得られた,大規模な天域の観測に対して弱重力レンズ解析を適用し,宇宙の質量構成要素で第一の割合を占めるダークマターをトレースすることができる弱重力レンズシグナルのみから銀河団を探査することを目標とし,データの取得,画像解析手法の評価,および分光観測による探査とのクロスチェックを通して検証し,宇宙論への応用の道を切り拓くものである. 先行的に試験観測で得られたデータをもとに銀河の形状測定を行い,二種の異なるパイプラインの比較を行って計測の妥当性の評価を実施した.この結果を使い重力レンズ解析を実施することでもっともらしい質量面密度マップを得ることに成功した.得られた質量面密度マップを評価したところ,系統誤差が十分小さい一方で天体からの信号の検出に成功しており,解析手法が妥当であることが確認できた. 本研究で解析している天域は flux limited (R<20.6) の分光サンプルがある.この flux limit を質量に変換すると重力レンズ解析で検出し得る質量要素に対応する銀河のうちほとんどが観測できていることになる.この分光サンプルをもとにして質量面密度マップを構築し相互相関関数をとることで,マップ中のピークのみならず,全体として銀河の分布と質量の分布の形状が整合するかどうかの確認作業を行い,論文としてまとめ出版した. 重力レンズ信号の「分布」については確認できたが,重力レンズ信号の「振幅」については検証が必要である.これはレンズ効果を受ける銀河の距離分布を仮定することや測定そのものに系統誤差が指摘されているためである.分光サンプルに対して stacked lensing 法を適用し,銀河の力学質量とレンズ質量を比べることで,振幅の検証が可能であることを明らかにした.
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[Journal Article] A Weak Lensing View of the Downsizing of Star-forming Galaxies2016
Author(s)
Utsumi, Yousuke; Geller, Margaret J.; Dell'Antonio, Ian P.; Kamata, Yukiko; Kawanomoto, Satoshi; Koike, Michitaro; Komiyama, Yutaka; Koshida, Shintaro; Mineo, Sogo; Miyazaki, Satoshi; Sakurai, Junya; Tait, Philip J.; Terai, Tsuyoshi; Tomono, Daigo; Usuda, Tomonori; Yamada, Yoshihiko; Zahid, Harus J.
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Journal Title
The Astrophysical Journal
Volume: 833
Pages: 1-14
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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