2016 Fiscal Year Annual Research Report
New hydrogenation catalysts based on oxyhydrides
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26810033
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 洋治 京都大学, 工学研究科, 講師 (20584840)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 固体触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、CO2メタン化反応の反応次数を測定し、速度論的な考察を行った。その結果、水素に関しては異なる反応次数がはっきりと観測された。アンモニア合成でも同様の反応次数の違いが確認されており、同様の結果となった。つまり、アンモニア合成反応では、H2による反応次数解析により、酸水素化物担体が外界と水素のやりとりをしていることが示唆されている。これにより、担体と外気でのH2のやりとりや、粒子内でのヒドリド拡散を、より定量的に評価し、様々な酸水素化物を比較するツールが必要となった。いぜんからSSITKAなどの方法を試みていたが、解釈が不可解なデータしか得られず、他の方法を検討するに至った。 そこで、BaTiO2.5H0.5試料にD2ガスを流しながら昇温させ、H/D交換に伴う活性化エネルギーを算出する実験を行った。一定の速度で昇温を続けると、H/D交換が盛んに進む温度でHDがピークとして放出される。これのピーク温度(およそ400~450C前後)は昇温速度に依存するのだが、両者はKissinger式という関係式で関連付けられている。その式を元に、H/D交換の活性化エネルギーを算出することができる。本手法は電子伝導性のある試料、や磁性試料など、交流インピーダンスやNMRと従来の手法では測れなかった試料にも適応できる。今後、酸水素化物触媒の領域全体の発展の加速と、イオニクスなど他分野への応用も期待できる結果となった。
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