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2015 Fiscal Year Annual Research Report

安全・安心に資する表面増強ラマン分光を用いた脱法ハーブ成分の新規同定法の開発

Research Project

Project/Area Number 26810097
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

西脇 芳典  高知大学, 人文社会・教育科学系, 講師 (50632585)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords薬物 / 表面 / ラマン
Outline of Annual Research Achievements

近年、麻薬や覚せい剤の代用として、脱法ドラッグと呼ばれる様々な化学物質や植物が法律の規制枠を逃れて乱用されている。容易に入手可能であることから、特に青少年の間で蔓延し、大きな社会的問題となっている。脱法ドラッグのうち、近年最も流通しているのが脱法ハーブである。脱法ハーブ成分は、いずれもカンナビノイド受容体のアゴニストであり、「合成カンナビノイド」と呼ばれ、これらを摂取することで大麻と同様の薬理作用を引き起こす。合成カンナビノイドは人工的に合成されており、規制が強化されると構造が酷似した新たな合成カンナビノイドが出現する。
薬物を取締まる上で重要なのが、現場検査法の開発である。表面増強ラマン分光分析(SERS)は金属ナノ形状体に吸着した分子のラマン散乱強度が増大することを利用した高感度分析法である。高い増強効果が得られる薬物であれば、小型ラマン装置により現場における高感度分析が可能になる。そこで本研究では、SERSを用いた脱法ハーブ等の薬物の現場同定法の開発を目的とした。
まず、金属ナノ粒子試薬の最適化を行った。その結果、直径約50nm程度の銀ナノ粒子で、濃度5mM程度の試薬が最も高感度であることが明らかになった。抽出法には、液-液抽出と固相抽出を検討した。固体試料の場合は液-液抽出が、尿試料の場合は固相抽出が有効であった。尿試料の分析にはニコチン等の夾雑物の影響があったが、最適化の結果、分離し目的薬物のSERSスペクトルを取得できた。1000~50000倍の増強効果が認められ、高感度分析が可能であった。

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Published: 2017-01-06  

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