2016 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of multiple bubble dynamics in megasonic field and the application to damage-less cleaning
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26820038
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
落合 直哉 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (40614508)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メガソニック場 / 気泡間相互作用 / 誘起圧力波 / 振動位相 |
Outline of Annual Research Achievements |
メガソニック洗浄における半導体ナノデバイスのダメージレスな粒子除去を行うために, メガソニック洗浄における粒子除去メカニズム及びメガソニック場中の複数気泡ダイナミクスを明らかにする必要がある. 本年度は, 直線状に並んだ等平衡半径の三気泡の並進運動挙動についての数値解析を行った. 二気泡の並進運動挙動解析では, 二気泡の平衡半径が等しい場合, 等平衡半径の大きさに関わらず二気泡は合体する挙動を示した. このことから, 等平衡半径の三気泡も合体することが想定された. 本研究では, 平衡半径が共振半径より十分小さい場合は, 同位相で振動する気泡のうちまず二つの気泡が合体し, 合体した気泡も共振半径より小さいと, 残った一つの気泡とも同位相で振動するため, 三気泡が合体した. また, 平衡半径が共振半径より十分大きい場合も, 二つの気泡の合体気泡と残された気泡が同位相で振動し, 三気泡が合体する結果となった. 一方で, 平衡半径が気泡の振動振幅が大きくなる共振半径よりやや大きい場合に, 気泡が合体しないことがあるということがわかった. 気泡の振動位相及び気泡周囲の圧力場を解析することで, これは, 気泡に作用する定在圧力波と気泡が誘起する二次圧力波の間に位相差があり, 気泡同士が近づいた際にこの二次圧力波が中央の気泡の位相を変化させるためであるということがわかった. 以上の研究期間内に行った, メガソニック場中の複数気泡の並進運動及び振動挙動の解析から, 気泡の平衡半径による気泡挙動の分類, 気泡個数と粒子除去やパターンダメージへ影響を与える平衡半径の関係など, ダメージレス洗浄のための重要な知見を得ることができた.
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Research Products
(2 results)