2015 Fiscal Year Research-status Report
気泡振動の能動的制御による水中衝撃波のソリトン遷移を狙う非線形音響理論
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26820040
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
金川 哲也 筑波大学, システム情報系, 助教 (80726307)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 気泡流 / 気泡力学 / 圧力波 / 非線形波動 / 非線形力学 / 音響ソリトン / 衝撃波 / ベンチュリ管 |
Outline of Annual Research Achievements |
水中衝撃波の音響ソリトン遷移という、流体機械内部の損傷を防ぐための革新的手法の実現に向けた理論的基盤の確立が目的である。本年度は、昨年度の成果を発展させて、以下の成果を得た: 1.液体の圧縮性の効果が導く高速伝播圧力波の有限振幅伝播を記述する線形および非線形波動方程式を導出し、その数理的構造を明らかにした。 2.気泡の数密度が小さな非一様性を有する気泡流中において、弱い回折の効果を伴う圧力波の弱非線形伝播を記述する2種類の非線形波動方程式(Kanagawa, J. Acoust. Soc. Am., 2015)の数値解析を行い、準一次元性と非一様性が圧力波伝播に与える影響を定量的に解明した。 3.準一次元の拡大・縮小管(ベンリュリ管)内の非一様気泡流中の圧力計測に着手し、上記2の理論の実験的検証の見通しを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初計画のとおりに研究を遂行できた。とくに、実験流体力学の専門家との共同研究によって、当初計画には含まれていなかった理論の実験的実証に着手できたことは大きな進展であって、最終年度における新展開を期待させるものといえる。また、非線形波動方程式群の網羅的な数値解析によって、初年度に蓄積した理論的知見を定量的理解へと深化させたことは、最終年度の研究総括のための十分な基礎である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、水中衝撃波の音響ソリトン遷移のための基盤確立に向けて、以下の4点に留意しながら研究を総括する予定である: 1.理論・数値解析については、個々の知見は十分に得られつつあるものの、それらを結ぶ枠組みが見出せていないため、研究総括に向けて統一的な観点からの解析を行う。 2.実験流体力学の専門家との共同研究を引き続き深化させて、理論の実験的実証を目指す。 3.上記1と2の成果を、代表者が現在遂行している、気泡流中の圧力波を利用した工学応用研究に資することを狙う。 4.蓄積された知見の公表が遅れているため注力する。とくに、日米音響学合同会議(The 5th Joint meeting of the Acoustical Society of America and the Acoustical Society of Japan, 2016.11)においては、本研究の総括を含む招待講演を行う予定である。
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Causes of Carryover |
1.当初計画に含まれていなかった実験的検証を行うためである。 2.当初計画の一部が未遂行であるためである。 3.得られた成果の一部が未公表であるためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.実験的検証のために、電子部品や配管部品などに使用する。 2.当初計画遂行のために使用するが、上記1に要する額が大きいことから、使用額を当初計画よりも削減する。 3.成果公表のために、学会参加費、国内外旅費、論文掲載費などに使用する。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Development of removal technology using ozone microbubble with a Venturi tube2015
Author(s)
Arai, Y., Abe, Y., Kaneko, A., Kanagawa, T., Fujimori, K. and Ike, M.
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Journal Title
Proceedings of the ASME-JSME-KSME Joint Fluids Engineering Conference
Volume: なし
Pages: 1330-1337
Peer Reviewed
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