2015 Fiscal Year Research-status Report
ダブルステータ型アキシャル磁気浮上モータを用いた両心室補助人工心臓
Project/Area Number |
26820071
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
栗田 伸幸 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (60435493)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 磁気浮上モータ / 磁気ベアリング / 人工心臓 / 血液ポンプ |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請では,研究期間内にダブルステータ型アキシャル磁気浮上モータの開発と,開発したモータを用いた遠心型血液ポンプの開発を目的としている。平成27年度は,平成26年度の開発したダブルステータ型アキシャル磁気浮上モータの高性能化と両清室補助人工心臓用血液ポンプの性能を評価を計画していた。しかし,両清室補助人工心臓用血液ポンプの製作は難易度が高いと判断したため,まずは左心室補助用血液ポンプの開発を行った。水を用いてポンプ特性を評価し,開発した磁気浮上モータが左心室補助用血液ポンプとしての性能を有することを明らかにした。 当初の計画では,平成27年度中に全人工心臓用血液ポンプの開発が完了することを予定していたが,現在は実験装置は完成したものの,性能評価には至っていないため,研究の進捗状況はやや遅れている。 平成28年度においては,早急に実験装置を製作し,磁気浮上制御を実施する。そして,両心室補助用血液ポンプの性能評価を行う。そして,問題点を明らかにし,試作機2号機を設計・製作する。この時,人工心臓用ポンプの設計・製作経験がある地元企業と連携し,効率的に磁気浮上ポンプの設計・製作に取り組む。そして,製作した血液ポンプが両心室補助人工心臓に適用可能な性能を有することを明らかにする。さらに,血液ポンプへの応用に適したコントローラを設計し,血液ポンプを高性能化する。さらに開発した血液ポンプを製品化するための設計指針を作成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本申請では,研究期間内にダブルステータ型アキシャル磁気浮上モータの開発と,開発したモータを用いた遠心型血液ポンプの開発を目的としている。そして平成27年度は,平成26年度の開発したダブルステータ型アキシャル磁気浮上モータの高性能化を行うこと,製作した磁気浮上モータを基にポンプを製作し,性能を評価することを研究計画としていた。 当初,全人工心臓の開発を目的にロータの上下に RVAD 用・LVAD 用のインペラを取り付ける予定であったが,難易度が高いと判断したため,まずは左心室補助用血液ポンプの開発を行った。製作した磁気浮上モータに,3Dプリンタを用いて製作したポンプケーシングを取り付け,磁気浮上ポンプを製作した。そして,水を用いてポンプ特性を評価し,ロータの回転速度 r/min において,最大揚程 175 mmHg,最大流量 6 L/min を達成した。開発した磁気浮上モータが左心室補助用血液ポンプとしての性能を有することを明らかにした。 また,両心室補助用血液ポンプの開発に取り組んだ。磁気浮上モータの高性能化を目的に,ロータ永久磁石の極数とステータ突極の極数を変更した磁気浮上モータを設計・製作し,ポンプケーシングも新たに設計・製作した。 当初の計画では平成27年度中に両心室補助用血液ポンプの開発が完了することを予定していた。しかし,現在は実験装置の部品は完成したものの,磁気浮上制御の実施と性能評価には至っていない。 研究の進捗状況はやや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度後半において,両心室補助用血液ポンプの実験装置の部品が完成した。平成28年度においては,早急に実験装置を製作し,磁気浮上制御を実施する。そして,両心室補助用血液ポンプの性能評価を行う。そして,問題点を明らかにし,試作機2号機を設計・製作する。この時,人工心臓用ポンプの設計・製作経験がある地元企業と連携し,効率的に磁気浮上ポンプの設計・製作に取り組む。 そして,製作した血液ポンプが両心室補助人工心臓に適用可能な性能を有することを明らかにする。さらに,血液ポンプへの応用に適したコントローラを設計し,血液ポンプを高性能化する。さらに開発した血液ポンプを製品化するための設計指針を作成する。
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Research Products
(9 results)