2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26820075
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
竹原 昭一郎 上智大学, 理工学部, 准教授 (20431819)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | テザー / マルチボディダイナミクス / 巻き取り制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,宇宙空間における物や人の輸送・移動手段として有効とされているテザー(ワイヤーロープやひも)の利用に関して,大変形を含めたテザー技術の研究基盤を確立する試みである.本研究により,たわみ状態積極的に活用したテザー利用技術を開発することを目的としている. 計画している具体的な研究項目は微小重力下における新たなテザーの巻き取り方と張力方向の制御を組み合わせた方法を提案し,その有効性について明らかにすること,大変形状態におけるテザーの数値シミュレータの開発として,展開運動の再現や3次元化を行うこと,疑似的な微小重力下を再現可能な実験装置を開発し,実証実験を実施することである. 今年度の実績としては,疑似的な微小重力下における実証実験において,制御基盤の小型化や効率化を実施することができた.この開発によって,昨年度開発したエネルギー郊外を利用した制御方法の実験的検証を行うことができる.また,数値シミュレーションモデルに関しては,射出運動の実現に成功した,昨年度提案したエネルギー勾配を利用した制御方法を射出も含むシミュレーションに適応したところ、提案方法の有用さを示すことができた.特に射出によるテザーのたわみを効率よく除去することができ,本提案でもあるたわみ状態を積極的に活用したテザー利用技術の進展に貢献できる結果を得ることができた.数値シミュレーションモデルの3次元化に関しては,2次元モデルによる検討で提案制御法の検討ができるため2次元モデルの詳細化に焦点を絞ることとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規に開発したコントローラーを用いた実験により,実験の効率化や幅広い条件での実験が実施でき,数値シミュレーションにおいても射出運動の模擬が可能となったため.
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Strategy for Future Research Activity |
提案したエネルギー勾配を利用した制御方法の実験的な検証と数値シミュレーションへの実装を行う予定である.
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Causes of Carryover |
特許申請の中で出たアイデアの内容の充実を図るため、2016年の12月までかけて検討を行い、成果を得ました。それに伴い、2017年度の国際会議にて対外発表を行うため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際会議Eccomas2017に参加するための旅費に使用する予定。
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Research Products
(5 results)