2014 Fiscal Year Research-status Report
柔軟索状体の形状計測のための体内移動型計測装置に関する研究
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26820080
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹内 栄二朗 名古屋大学, 未来社会創造機構, 准教授 (00509680)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 形状計測 / 位置推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
チューブ内を小型移動体が移動することにより長尺の索状体の形状を計測する装置を開発する。スコープカメラ等の細く長い検査装置は体内や装置内、倒壊家屋内等の、狭い領域の内部状態調査に有効であり広く用いられている。しかしながら狭隘空間で視点を変化させながら進行するため現在位置の把握が困難である。本提案では、移動ロボット等に用いられている位置推定手法を長尺ケーブルの3次元形状の計測に応用する。開発する装置はチューブと、慣性センサを有する小型移動体で構成され、移動体がチューブ内を高速に移動することで形状を計測する。本提案では、その原理を実現するとともに、小型・高速化に向けた構成法を研究する。 26年度は、(a)基本機能を検証するための機能開発と、(b)精度向上に向けた研究に取り組んだ。 基本機能を検証するための機能として、有線方式による計測装置を開発するとともに、27年度実施予定の蓄電型機構の実現に向けたデバイス選定および移動方式の検討を行った。近年小型バッテリーやマイコン搭載のbluetoothデバイス等が開発されていることから、幅1.2cmの移動体にバッテリ、センサ、マイコンを搭載し、直径1.5cmの外殻内を通過可能であることを検証した。 長尺化に伴う形状の計測精度と更新速度を向上するため、ジャイロ誤差の時間積分誤差と、 管形状と走行速度、角速度の関係に着目し、常に最大角速度以下となるよう外殻ケーブルの曲率から、走行速度を自動的に調整する方式について研究を行い、シミュレーションによる有効性の検証と、曲率による速度自動調整機構の構成について試行を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
基本機能の実装やシミュレーションによる検証等により概ね予定通りに進んでいるが、精度検証等実機を用いた実験やそれをふまえた成果発表等が遅れている。これは申請者の所属大学の移動に伴い研究開発環境の構築に時間を要し、実機および計測環境を必要とする項目に遅れが生じたためである。現在、研究遂行に必要な研究環境については整っており、また27年度実施予定の一部内容について26年度に前倒しで実施していることもふまえ、27年度にて予定する研究を遂行可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は当初計画を元に研究を推進する。その上で、26年度に実施しなかった実機を用いた精度検証実験を行うとともに成果発表を行い、また27年度実施予定で26年度内にすでに設計等が進んでいる蓄電方式の早期実現を目指す。
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Causes of Carryover |
予算について概ね予定どおり執行したが、所属大学移動による研究開発環境整備に伴う研究の遅れに伴い学会発表での利用が予定より少なかったため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度成果について27年度内に成果発表予定であり、次年度使用額をこれにあてる予定である。
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