2015 Fiscal Year Annual Research Report
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26820152
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
宮部 滋樹 筑波大学, システム情報系, 助教 (50598745)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 多チャネル信号処理 / 連続多変量分布 / 相互相関 / ウィシャート分布 / 最尤推定 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、高精度なブレイン・コンピュータインタフェースを実現するための、多チャネル脳波観測信号の多変量確率分布によるモデル化により、脳波の雑音除去と認識を同時に行う枠組の確立を目指したものであった。しかし、その実現のための多変量の統計について解く必要のある問題が当初の想定よりも多く、そのための時間を余分に確保する必要があったこと、実際の脳波を使った実験において協力を仰ぐ予定であった研究者の事情が変わったことと、研究代表者が体調を悪化させてしまったことにより、多チャネル信号のモデル化のための統計のみの成果しかあげることができなかった。本来の研究目的で十分な成果があげられなかったため、脳波を使った実験を中心とした当初の研究計画を特に大幅に変更した平成27年度は、計画を変更した研究を遂行するために最低限必要な分だけを執行し、残りを返納している。
本来の計画は、研究代表者らが既に発表した、脳波の多チャネル観測を多変量分布によるモデル化によって雑音を除去する方法論を発展させ、雑音、非目的脳波成分と、認識対象の脳活動に起因する脳波の目的成分のそれぞれの時間的・空間的な挙動をモデル化することにより、目的成分のみを取り出す分離と高精度な認識を同時に行う枠組みを目指していた。このモデル化には帯域ごとの信号のチャネル間相関の変化を利用するものである。この相関を評価するために、平成26年度には位相の観測が得られない条件での複素変数の相関推定についての研究を行った。また、時間変化する分散・共分散の共役事前分布の超パラメタを推定するため、平成27年度には、ある程度の需要があるにもかかわらず今までに解かれていなかった、ウィシャート分布の最尤推定問題を解いた。平成26年度の成果は国際会議にて発表済みで、両年度それぞれの成果が論文誌に投稿中である。
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