2014 Fiscal Year Research-status Report
地盤調査中に土中で生じる音を利用した住宅地盤の土質判定手法の開発
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26820192
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| Research Institution | Osaka City University |
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Principal Investigator |
山田 卓 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 講師 (70451789)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 地盤調査 / 液状化判定 / 細粒分含有率 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
住宅向けに簡易な地盤調査を用いた土試料採取を必要としない地盤の液状化危険度判定を実現することを目標として，本研究では，地盤調査中に土中で生じる土と金属の摩擦音の音響特性から土の分類（細粒分含有率）を推定する手法の構築を目的とした現場実験と室内実験を実施した。対象とする地盤調査技術は大型動的コーン貫入試験（SRS試験）である。SRS試験のトルク計測中にステンレス鋼製の貫入コーンと周辺地盤の摩擦音を計測した。大阪市住之江区および千葉県浦安市で実施したSRS試験実機による摩擦音計測より，摩擦音の音圧レベルは地盤の細粒分含有率が大きいほど小さくなる傾向が得られた。室内実験では，マイクを内蔵したステンレス鋼を上せん断箱に用いた面せん断試験装置を用いて，SRS試験におけるコーン表面と地盤の摩擦を再現した摩擦音計測実験を実施した。市販の硅砂5号と細粒硅砂を混合して細粒分含有率を調整した土試料を対象として一面せん断試験を実施した。所定の圧密圧力条件の下，供試体の相対密度を種々に変化させて実験を行い，せん断中のステンレス鋼と土供試体の摩擦音を計測した。その結果，摩擦音の音圧レベルは細粒分含有率によって変化し，細粒分含有率10%以上では，細粒分含有率が大きいほど低下する傾向を示した。また，同一細粒分含有率を有する供試体では，相対密度が大きいほど音圧レベルが小さくなった。現場実験と室内実験から得られた摩擦音の音圧レベルと細粒分含有率の関係は定性的に一致した。本年度の研究結果より，ステンレス鋼と土の摩擦音の大きさをパラメータとして地盤の細粒分含有率を推定することが可能であることがわかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は，SRS試験装置実機による摩擦音の計測を2か所の実地盤で実施し，摩擦音の音圧ベルと地盤の細粒分含有率の定性的な相関を見出すことができた。また，一面せん断試験では，細粒分含有率，相対密度および圧密圧力の条件を変化させた実験を実施した。現場実験と一面せん断試験の結果より，摩擦音の音圧レベルは細粒分含有率が大きい土ほど小さくなるという共通点が見いだされた。これらの成果から，本研究は概ね計画通りに進展していると判断される。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は，SRS試験装置実機を用いた実地盤における摩擦音計測および一面せん断試験による土供試体の摩擦音計測実験を継続する。一面せん断試験では，複数の砂質土の他に粘性土を対象とした実験を実施する予定である。また，SRS試験を模擬した模型実験を実施する。模型実験では，一面せん断試験では忠実には再現できていない，SRS試験のトルク計測におけるステンレス鋼製コーンの回転による地盤の摩擦現象を再現し，特に回転速度と摩擦音特性の関係に着目したデータの分析を行う予定である。
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Research Products
(1 results)
