2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study on urban planning history to realize compact city under declining population
Project/Area Number |
26820213
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
真田 純子 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (60452653)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 都市計画 / 路線的商業地域 / 都市の大きさ / 都市計画理念 |
Outline of Annual Research Achievements |
最初期都市計画における路線的商業地域採用の実態 都市の拡大に影響したと考えられる路線的商業地域がどのような理由で発案されたのかを、市街地建築物法に至る議論、および最初の路線的商業地域である東京の都市計画用途地域指定にかかる議事録を分析することにより、明らかにした。その結果、都市内部での暮らしやすさや広幅員街路の見栄えを重視していたこと、そこには都市全体の大きさのコントロールという思想はなかったことが明らかとなった。 最初期法定都市計画における都市計画区域の範囲設定の実態 都市計画区域がどのような思想で設定されたかについて調査した。その結果、明確な設定意図は見られなかったが、核となる市と都市計画区域で拡張した部分の市街地としての利用可能面積率をみると拡張部分の方が利用可能面積率が低いことが分かった。その理由は、町村の行政区域界を利用することが手続き上便利であったことが考えられるが、結果的に法の精神である市街化するための土地を都市計画区域に入れるということと矛盾した計画区域となっていたことが明らかとなった。また、ここで山などが都市計画区域に入れられたために、その後の新都市計画法ではそこが市街化区域になり、開発が進んだという実態があったことも分かった。 都市計画の教科書や専門誌の分析 都市がどうあるべきかということが、専門家の卵にどう教育されているのかという見るために、都市計画の教科書の内容を分析した。その結果、旧都市計画法ができた頃から教科書における都市のあるべき姿は、著者の意見ではなく引用文などで示されることが多く、形骸化していったことが明らかとなった。
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