2015 Fiscal Year Annual Research Report
露出柱脚付鉄骨架構の制振ダンパー設置工法に関する研究
Project/Area Number |
26820231
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山西 央朗 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40587060)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 低層鋼構造物 / 露出柱脚 / 制振設計 / ダンパー接合工法 / 載荷実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
オフィスビル等に採用される中低層鋼構造物では,柱下端部と基礎の接合部に露出柱脚形式と呼ばれる工法を適用していることが多い.この露出柱脚は,アンカーボルトと呼ばれる基礎コンクリートに埋め込まれたボルトで,柱下端部を固定することで実現するため,比較的施行が容易である.しかし,ブレースと呼ばれる斜め材(地震時に効率よく抵抗する.また,地震のエネルギーを吸収する部材としても使われ,この場合ダンパーと呼ばれる)を露出柱脚に直接設置すると,ブレースの抵抗力が柱脚の引張軸力・せん断力として作用し,柱脚の先行降伏・崩壊が生じる可能性がある.この場合,ブレースの抵抗効率を下げ,構造物が期待した耐震性能が発揮されない.従って,露出柱脚を有する構造物にブレースを設置する場合は慎重に設計しなければ耐震安全性が確保できない. 一方,高層・超高層建築物では地震エネルギー吸収部材(以後,ダンパー)を使用した制振設計が普及しており,東北地方太平洋沖地震を始めとする大地震により,耐震安全性が高いことが実証され始めている.今後,中低層構造物にも制振設計やそれによる耐震改修が実施されることが予想される. このような背景の下,本研究はダンパーを用いた中低層鋼構造物の制振設計および耐震改修により耐震安全性を確保する工法として,ダンパー下端部と露出柱脚とを分離したディテールを提案した.そのディーテルを有した試験体による載荷で,露出柱脚,ダンパーを独立して設計することが可能であり,それぞれをより合理的に設計できることを確認した.また,一般的なオフィスビルを想定した低層鋼構造物の応答解析を行い,その設計時の留意点などを提示している.
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Research Products
(2 results)