2015 Fiscal Year Research-status Report
コンクリートの可変速ミキシングによる強度および流動特性の改善
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26820243
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Research Institution | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
Principal Investigator |
山崎 尚志 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, その他部局等, 講師 (80648965)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インバータ / コンクリートミキサー / 可変速 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度には、汎用インバータによりセメントモルタルミキサーの可変速化を実施した。その結果、ミキサーが消費する電力量とセメントモルタルの諸物性に一定の関係があることを確認した。平成27年度は、セメントモルタルミキサーではなく、最終的な目標であるコンクリートミキサーの可変速化に着手した。最大容量100リットル程度の小規模で実験室レベルのコンクリートミキサーを対象に、汎用インバータによる可変速化を実施した。 具体的には、可変速コンクリートミキサーの駆動方法を誘導モーターからインバータ駆動モーターに変更し、インバータ制御を行いやすいインバータ駆動式可変速コンクリートミキサーを試作した。これにより練り混ぜ中のミキサーの消費電力を管理することができ、実際の練り混ぜ中のコンクリートの流動特性に応じたエネルギー管理を行うことが可能になった。 研究計画時では、特殊な混和材料を用いたコンクリートを混練する予定であったが、まずは、一般的なコンクリートの調合を優先的に実験した。研究レベルではあるが、実際の鉄筋ンクリートを想定した鉄筋コンクリート梁試験体の作製には当ミキサーを使用し、研究レベルでは使用上問題がないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、コンクリートミキサーを可変速化するとともに、コンクリートミキサーの軸に生じるトルクを測定する予定であったが、コンクリートミキサーの構造上、トルクを測定することが難しい状況であることが確認された。 また、特殊なコンクリートの練り混ぜを予定していたが、一般的なコンクリートを対象とした実験を中心としたため、研究計画時の予定よりも異なる成果を得ている。 以上のことより、現在までの進捗状況はやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究により、コンクリートミキサーの軸に生じるトルクを測定することが難しいことが確認されたため、今後の研究では、コンクリートの混練に消費したエネルギーは、トルクではなく電力量のみによる評価に切り替える。平成26年度の研究成果により、トルクと電力には極めて高い相関を確認しているため、基本的には問題は生じない。 平成28年度は消費した電力量が、コンクリートの諸物性に与える影響を実験的に検討する予定である。
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Causes of Carryover |
2月に請求した複数の物品について、所属研究機関の経理手続きおよび製造業者の納期の都合により、納品が4月になった。当物品は既に納品されているが、平成28年度になってから納品されているため、平成27年度の使用額が少なく次年度使用額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記のとおり、既に平成27年度から平成28年度に繰り越した交付金は使用している。
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