2014 Fiscal Year Research-status Report
生理・地域環境・社会経済要因による母子の健康状態への影響構造の解明
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26820256
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 規道 千葉大学, 予防医学センター, 特任助教 (90724849)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 都市・地域計画 / 予防医学 / フードアクセス / 母子の健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国では低出生体重児の頻度は約10%と1980 年代に比較し約2 倍に増加し,先進国で最も頻度が高い.これらの解決に向けた将来ビジョンとは,国民の活力向上,いきがい,若者の国際競争力の向上,すなわち,<心身ともに健康でハイパフォーマンス>を発揮できる社会である.そのために,達成すべき課題は,国民ひとりひとりの生産性を左右する心身の健康,現世代の健康のみならず,<次世代の健康>である. 本研究では,“母子の健康状態”に地域環境がどのような影響を与えているか,という点に着目し, 個人の生活スタイルを含む,地域環境要因が“母子の健康状態”に与える影響構造を明らかにする事を目的としている. 平成26年度について以下の項目を実施した. (1)個人生理要因の分析① 研究対象者の年齢,出産回数,教育歴等の個人要因を得る. また,医療機関の医師により得られる妊娠初期の体重,身長,生化学指標,血中の化学物質濃度,児の出生体重などの生理要因より,母子の客観的栄養状態を把握した. ②所属する研究機関で実施されたコホート調査などの既存データより,分析対象とするデータについて解析を進めた.(2)地域構造要因の分析① 居住地域の地域度を表す変数として<可住地人口密度>,居住地域に配されている生鮮食料品店,スーパー,コンビニなどの商業施設に代表される<施設要素>を抽出した.②これらの要素を地理情報システム(GIS)で集計し柏市の小学校区ごとの統計情報を得た. これらの研究成果について,地理情報を用いた,生鮮食料品と高齢化率との解析結果を今夏開催される2015日本建築学会大会で発表予定.また漁港との近接性と食品に含まれる化学物質との分析について9th World congress Developmental origins of health and diseaseで発表予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究機関で実施されたコホート調査は順調に進んでおり,新規及び既存データも含め個人生理要因の分析対象とするデータの解析が行えている. 地域構造要因の分析においても,GIS及び統計情報を用いて順次解析を行っており,上記のように,本研究の達成度について,概ね順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策について,引き続き実施しているコホート調査により得られた情報を加え,分析を行っていく.
また上記に加え,社会経済要因の分析①社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)を代表する要因として,<地域信頼性>,<地域互助性>などの要因,個人の社会活動を計る指標として用いられる,政治,産業,宗教,自治会等のグループへの参加の度合い<垂直的組織参加率>,趣味の会,スポーツクラブ,ボランティアグループなどへの参加の度合い<水平的組織参加率>,経済因子として個人の<等価世帯所得>(家計所得を世帯人数の平方根で除したもの)を,コホート調査質問票より集計する.②個人の集計結果を地域ごとに集計し,地域の指標を得る. また,所得情報より,地域の所得格差要因としてジニ係数を算出する. 〈統計解析の実施〉 個人生理要因,地域構造要因,社会経済要因の3指標のデータについて,相互に,相関分析や多重ロジスティック回帰分析を順次実施していく.
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Causes of Carryover |
未使用額が生じた理由は,研究デザインの精査により,物品の購入の必要がなくなったことと,研究代表者自らがデータ整理を実施したため謝金が発生しなかったことなどである.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主として,個性化発表のための国内旅費及び,外国旅費,資料整理や論文校閲などの研究推進に使用する予定である.そのほか研究遂行必要経費として,交通費,印刷費,消耗品費などに使用する予定である.
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Relationship between maternal blood PCB level and distance towards the nearest fishing port in Japanese national birth cohort2015
Author(s)
Masamichi Hanazato, Masae Otake, Akifumi Eguchi, Norimichi Suzuki, Chie Koga, Yoshiharu Matsuno, Hiroko Nakaoka, Emiko Todaka, Chisato Mori
Organizer
9th World congress Developmental origins of health and disease
Place of Presentation
Cape town international convention center,Cape Town, South Africa
Year and Date
2015-11-08 – 2015-11-11
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