2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26820295
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
万 春磊 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10641441)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 熱電変換材料 / 無機有機ハイブリッド超格子 / 熱伝導率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、我々は無機層状TiS2単結晶のファンデルワールスギャップに有機分子(ルイス塩基)を挿入した無機/有機ハイブリッド超格子を新規熱電変換材料として研究していた。まず、CVT方法によって、TiS2単結晶を育成した。次は電気化学反応と使って、有機分子をTiS2単結晶のファンデルワールスギャップに挿入した。さらに、溶媒交換によって、無機/有機ハイブリッド超格子の構造と特性を制御した。結果として、TiS2(Hexylamine)x(H2O)yを合成し、NMR分析によって、組成を確認した。また、XRD、HAADF-STEMと偏光FT-IR分析を使って、有機無機ハイブリッドの層状構造及び有機分子のTiS2層間での傾きを明らかにした。 自家製装置を使って、熱電特性を測定した。室温で、TiS2(Hexylamine)x(H2O)yので導電率は784S/cmになり、元のTiS2単結晶(300S/cm)より、大きく上がった。ホール測定により、有機分子(ルイス塩基)の挿入のため、キャリア濃度を大幅に上がった。その結果、ゼーベック係数は-75.4uv/k低い値を示した。TiS2(Hexylamine)x(H2O)yの熱伝導率は0.69W/mKになり、元のTiS2単結晶4.45W/mKより、大幅に低減させることが成功した。 最後はTiS2単結晶を超える熱電特性を得られました。室温でZT=0.2, 100度で0.28を達成した。 さらに、異なる誘電率を持つ有機分子を系統的にインターカレーションした。試料のキャリア濃度、ゼーベック係数はほぼ同程度であったが、極性有機分子の誘電率の増加とともにキャリア移動度が増加するため導電率も向上した。これは、極性有機分子の誘電遮蔽効果によってTiS2層内の伝導電子が有機カチオンから受けるクーロン引力が減少するためと解釈される。
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