2014 Fiscal Year Research-status Report
多孔質材を用いた超小型ガスタービン用液体燃料燃焼器の高負荷クリーン燃焼
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26820373
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
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Principal Investigator |
櫻井 毅司 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (10433179)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 超小型燃焼器 / 灯油燃料 / 多孔質体 / 予蒸発予混合燃焼 / 超小型ガスタービン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
出力数百W級超小型ガスタービンに用いる灯油燃料超小型燃焼器について、多孔質体を用いた燃焼コンセプトの検証（多孔質体における灯油燃料の蒸発有無および蒸発した燃料と空気の予混合火炎の形成）、およびガスタービン燃焼器に要求される基礎燃焼特性として火炎安定性の把握に取り組んだ。
多孔質体を用いた燃焼コンセプトの検証では、管状火炎燃焼方式とFlat-flame燃焼方式の2種類の燃焼器を作成し、形状や気孔率、材質の異なる多孔質体と組み合わせて燃焼実験を行った。管状火炎燃焼方式では円筒形状の多孔質体を用い、さらに多孔質体を予熱して灯油の蒸発温度である約443Kに達すると、灯油が多孔質体内部において蒸発し燃焼器内に予混合火炎に近い状態の火炎が形成されることを確認した。予蒸発には多孔質体の表面積と温度が最も影響することを見出した。Flat-flame燃焼方式でも多孔質体において蒸発を生じる多孔質体の形状や材質、燃焼条件を確認した。
火炎安定性を調べた結果、Flat-flame燃焼方式では灯油燃料の蒸発は生じるものの多孔質体をともに流れる空気との混合は上手くいかず、多孔質体上には当量比の不均一が生じ意図していたような平面状火炎は形成されなかった。これは燃焼方式に伴う本質的な問題ではなく、燃料や空気の供給方法を見直すことで改善する可能性がある。一方、管状火炎燃焼方式では多孔質体における灯油燃料の蒸発に加えて、空気との混合も進み、その火炎安定限界は予混合火炎が形成されていることを示唆した。火炎安定限界は燃料希薄領域に及び、ガスタービン燃焼器に適用可能であることを確認した。
今年度の実施項目に概ね取り組むことができ、本研究の目標であった超小型燃焼器の特性に基づいた多孔質体による灯油燃料の予蒸発・予混合燃焼の可能性を実証することができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記載したように、H26年度に計画した内容を概ね実施した。また、多孔質体を用いた灯油燃料の予蒸発予混合燃焼が可能である条件を見出し、本研究の最も根幹となる研究成果を得られた点を理由とする。
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| Strategy for Future Research Activity |
当初計画に従って、H26年度の未実施項目を包含しながら進めていく予定である。一方、多孔質体における灯油燃料の予蒸発予混合の条件については基礎的な見地からより詳細に把握することが学術面から重要であると考え、これを計画に加えて実施する。
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| Causes of Carryover |
物品費が当初予測よりも大きくなったものの、旅費やその他の支出を抑えたため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の成果報告用に旅費または論文出版費に使用する予定である。
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