2015 Fiscal Year Annual Research Report
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26820415
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
松下 洋介 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80431534)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 数値解析 / 物質移動 / 微粉炭 / チャー / 揮発分 / 酸化反応 / 酸化剤 / 単一粒子 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に基づき，FLASHCHAINを用い，昇温速度100,000 K/sの条件において，不活性雰囲気において微粉炭の揮発分放出速度を推算し，揮発分放出速度パラメータを決定した．また，熱天秤を用いて酸化雰囲気において微粉炭チャーの酸化反応速度を測定し，容積反応モデルに基づく定式化を行った．さらに，一次元球座標系を用い，種々の粒子径を有するチャーを対象に，擬定常状態を仮定し，常圧において種々の反応温度と酸化剤のモル分率において，チャーの酸化反応のみあるいは揮発分放出とチャーの酸化反応が並発して起こるとする単一微粉炭粒子周りの物質移動解析を実施した．また，揮発分放出とチャーの酸化反応を伴う簡易的な微粉炭燃焼シミュレーションを実施した．
物質移動解析により，反応温度と酸化剤のモル分率が高いほど，揮発分放出過程により見かけの酸化反応速度が低下した．これは，揮発分放出における生成物の発生により生じる対流が酸化剤のチャー粒子表面への物質移動を阻害するためである．そのため，研究計画段階で予想したとおり，揮発分放出とチャーの酸化反応は完全な並発反応で進行せず，"半"並発反応で進行することを示した．ケース・スタディの結果を整理することで，粒子径，反応温度と酸化剤のモル分率によらず，阻害率I=1-(阻害を受ける酸化反応速度)/(阻害を受けない酸化反応速度)は1-c**(揮発分放出速度)/(チャー粒子表面への酸化剤の物質移動速度)でモデル化できることを示した．ここで，cは炭種に依存する唯一のモデル・パラメータである．このモデル式を組み込んだCFDに基づく微粉炭燃焼シミュレーションにより，揮発分放出とチャーの酸化反応が"半"並発反応で進行する様子を表現した．
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