2014 Fiscal Year Research-status Report
感覚受容器におけるグリアーニューロン相互作用の分子メカニズムに関する研究
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26830049
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中台 枝里子(鹿毛枝里子) 大阪市立大学, 複合先端研究機構, テニュアトラック特任准教授 (40453790)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 線虫 / グリア / コンディショナルノックアウト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において解析を進めているceh-26遺伝子をはじめ、個体の生存に必須な遺伝子の解析を行う際には、コンディショナルノックアウトの手法が欠かせない。本年度は計画通り、線虫C. elegansにおいてCre/loxPを用いたコンディショナルノックアウトを行うための基盤整備を行った。これまで、線虫C. elegansにおいてコンディショナルノックアウトが行われた研究はあるものの、広く汎用されるには至っていなかった。そこでCreリコンビナーゼとLoxP配列を利用した手法の確立を行った。まず、Cre/LoxP依存的な切り出し反応を可視化するため、全身発現性GFP遺伝子の両端をLoxPで挟むようなコンストラクトを作製し、線虫ゲノムにシングルコピーで挿入した。得られたトランスジェニック線虫を用いて、種々の時期、組織特異的発現プロモーターの制御下にCreリコンビナーゼを発現させたところ、対応する時期、組織においてLoxP間の配列の切り出し(GFPの消光)が起こることを確認した。各種Creドライバーストレインの作製も行った。これらの基盤技術のもと、ceh-26コンディショナルノックアウト線虫を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、コンディショナルノックアウト技術の確立およびceh-26コンディショナルノックアウト線虫に成功しているため、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
グリア細胞特異的ノックアウトおよび時期特異的ノックアウトを行い、表現型の解析を行う予定である。グリア細胞から感覚ニューロンへの作用を担う分子を明らかにするため、ceh-26下流遺伝子の探索、同定を行う。
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Causes of Carryover |
研究計画のうち一部が予定以上にスムーズに進行したため、当初予定したよりも少ない研究費により成果を挙げることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初から次年度に予定していた研究計画に用いる。ただし研究計画の深度を深めるため、当初予定したよりも多くの研究費を用いることになり、その差額支出にあてる。
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Research Products
(7 results)