2016 Fiscal Year Annual Research Report
Generation and analysis of asthenozoospermia mouse models using CRISPR/Cas9 system
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26830056
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 治彦 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (50604732)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 精子 / 受精 / 鞭毛 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、精子運動能に関与している可能性のある6遺伝子のKOマウスを作製した。前年度に作製したが解析できなかったKOマウスと合わせて、平成28年度は7遺伝子のKO雄マウスの生殖能力を確認した。結果は、どのKO雄マウスも不妊ではなかった。また、平成26年度に作製したCabyr・KOマウスの解析を行った。Cabyr・KO雄マウスを野生型の雌マウスと交配させたところ、17回の交尾が確認されたが、そのうちの1回でしか子供(1匹)は生まれなかった。体外受精の系を用いて解析を行ったところ、KO精子は卵子の周りにある細胞外マトリックスである透明帯を通過することができなかった。KO精子を光学顕微鏡で観察してみると、明らかな形態異常は認められなかったが、精子の運動率が50%ほど低下し、運動速度の平均も約40%低下していた。そこで透過型電子顕微鏡で微細構造を観察してみると、精子尾部に存在する繊維鞘と呼ばれる構造に異常が見つかった。さらに、運動装置である微小管が繊維鞘の外側など異所で観察された。CABYRは繊維鞘に存在するため、CABYRは繊維鞘の正常な形成に必須であり、KOされて繊維鞘の構造が異常になると微小管の構造にも問題が生じると考えられる。ヒトでも繊維鞘の形態異常と微小管の異所局在を示す不妊患者の報告があり、Cabyrがその原因遺伝子の可能性がある。本研究は平成28年度が最終年度となるが、今後は本研究で作製したKOマウスを材料に、精子運動能の調節機構に関わる遺伝子の機能解析を行い、精子無力症の発症機構の解明を目指す。
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[Presentation] Sperm-specific calcineurin is necessary for midpiece flexibility and male fertility2016
Author(s)
Haruhiko Miyata, Yuhkoh Satouh, Daisuke Mashiko, Masanaga Muto, Kaori Nozawa, Kogiku Shiba, Yoshitaka Fujihara, Ayako Isotani, Kazuo Inaba, Masahito Ikawa
Organizer
SSR 2016 Annual Meeting
Place of Presentation
San Diego, USA
Year and Date
2016-07-17
Int'l Joint Research
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