2014 Fiscal Year Research-status Report
トランスクリプトームを基盤とする統合遺伝子検索システムの構築
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26830129
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Research Institution | 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイ |
Principal Investigator |
内藤 雄樹 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイ, ライフサイエンス統合データベースセンター, 特任助教 (60451829)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 遺伝子検索システム / トランスクリプトーム / 塩基配列検索 / GGRNA / GGGenome / CRISPRdirect |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で開発する統合遺伝子検索システムのうち、本年度はとくに塩基配列を効率よく検索できる機能の開発に注力し、GGGenome(http://GGGenome.dbcls.jp/)というソフトウェアの開発を進めた。GGGenomeは、一般的な塩基配列検索ツールでは検索の困難な20塩基未満の配列でもすばやく検索することができ、配列にN/R/Yなどあいまいな塩基を含む場合や、配列全体の4分の1程度までミスマッチや挿入欠失を含む配列であっても、見落としなく検索することができる。代表的なモデル生物のゲノムを検索できるほか、RefSeqに収録された転写産物、さらにはINSD国際塩基配列データベースに登録されたすべての塩基配列を検索できるようにした。また、外部のソフトウェアやデータベースとの連携を容易にするため、REST APIを整備した。 さらに、GGGenomeによる塩基配列検索が威力を発揮するような応用例を検討した。ひとつの例は、CRISPR/Cas9ゲノム編集法におけるガイドRNAの設計である。CRISPR/Cas9法では、標的とする部位以外のゲノムを誤って認識してしまうオフターゲット効果を防ぐため、ゲノム全体の塩基配列を検索し、ゲノムのほかの領域とは配列類似性の低い領域に対しガイドRNAを設計する必要がある。このような検索は従来の塩基配列検索ツールでは困難であったが、GGGenomeを用いることにより容易となった。前述のGGGenomeのAPIを活用することにより、ゲノム編集のためのガイドRNA設計ソフトウェアCRISPRdirect(http://crispr.dbcls.jp/)を新たに開発し公開した。 本研究により開発したソフトウェアはウェブツールとして無償で公開し、すべての研究者が自由に活用できるようにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請額から大幅に減額となったため、当初の計画を変更し、本年度は塩基配列を効率よく検索できる機能の開発に注力した。この部分を重視した理由は、塩基配列の検索はミスマッチや挿入欠失を含む場合であっても見落としなく検索したいという需要があり、とくに短い塩基配列においてそれを効率よく実行できるサービスが十分に提供されていなかったためである。それをふまえ研究開発を進めた結果、塩基配列の検索においては十分実用に耐えるシステムを構築し、他の研究者に利用しやすい形で公開することができた。さらに、そのシステムがCRISPR/Cas9ゲノム編集法のガイドRNA設計に有用であることも示すことができた。以上により、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
計画に沿って研究を推進する予定である。なお、研究計画にはないが、本研究で開発したシステムが多様な分野の研究者に活用されるよう、応用例の検討も進めたいと考えている。
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Causes of Carryover |
申請額から大幅に減額となったため、本年度に電子計算機の購入を控え、共通機器を利用するなど工夫した。しかし予定していた研究開発に支障があるため、来年度に電子計算機の購入を進めたい。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度に購入予定だった電子計算機を購入する。
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Research Products
(12 results)